突然ですが、質問です。



桑田佳祐がいないサザンオールスターズ

ライブ行きたいと思いますか?


桜井和寿がいないMr.Children

ライブ行きたいと思いますか?



バンドにおけるヴォーカリスト、フロントマンの存在は大きく

もっと言うと、ヴォーカルがメインでその歌声を聴きたくてサブスクにアクセスするしライブにも行く人は少なくないと思っている。


そんな中、フロントマンが亡くなって約32年経った今も活動を続けるロックバンドがある。



QUEEN



現在はヴォーカリストにアダム・ランバートを迎え

QUEEN+アダム・ランバート

として活動している。





「QUEENって知ってる?」

と聞いて「知らない」と言われると最近はもう二つ質問を投げかける


「紅白歌合戦2023で1グループだけ外国のグループ出てこなかった?」

これで案外伝わる。それでもダメなら、

「数年前に『ボヘミアン・ラプソディ』て映画が大ヒットしてたんだけど知ってる?」



紅白見ない勢でも映画の話すると大体伝わる


社会現象を巻き起こすほど有名なバンドだ。




私のQUEENとの出会いは今から22年前にさかのぼる。

胎内にいた頃から母よりビートルズ(ポール・マッカートニー)の洗脳を受け、物心ついた時には自分から母のCDコレクションを聴いていた。


昔から探究心が溢れていた私は無料で音楽が楽しめる図書館のCDコーナーが天国だった。



8歳の頃にテレビで「We will rock you」が使われているのを聴いて父に誰の何の曲なのか尋ねて教えてくれた。

父は洋楽に全く興味を持たないのにQUEENの曲だと知っていた。



次の日には母と図書館へ行った。

小学生は1人でCDを借りれないからだ。

母と2人でQUEENのCDを探してベスト盤を手に取った。


当時はベスト盤とか分からず家に持ち帰り、スピーカーを通して聴いた。


(これだ。昨日テレビで聴いて耳に残ってるやつだ)

(…他にも曲あるから聴いてみよう、、?!これなんか聴いた事あるぞ!)

幼いながらに覚えている

たまたま借りたベスト盤からどこかで聴き覚えのあるサウンドが聴こえてくる


母に聴き覚えがある次第を話すと、

「CMとかテレビで使われるから知ってるんじゃない?私は夢中で聴いてたわけじゃないけど、有名なバンドだからね」



子どもの心情としては、

親に聞けばなんでも分かる

があったが、そんな母が曲はなんとなく分かるけどほとんど分からない。フレディ・マーキュリーでしょ?ぐらいの感じだった。

当時既にエルヴィス・プレスリーやビーチボーイズ、ローリング・ストーンズなど多くのロックバンドに触れていたので、探究心の火がついた。


それから図書館に限界を感じた私は母と家事手伝いとそれに対する報酬契約を結び、TSUTAYAで課金レンタルをしてMDに焼いてQUEENを楽しんだ。


初期からライブ音源まで隅々まで聴いた。




あまりにもアーティスティック過ぎて…8歳の私にはつまらなく感じる曲が多かった。

それまではジャカジャカ鳴らしてるような音楽ばかりだったのに、QUEENはクラシックを聴いているような気分になると思いきや激しいナンバーもあり刺激が強過ぎた。




長くなったが8歳の頃から2024年2月現在、30歳となった今日に至るまで

良い日も浮かない日も支えてくれたのは、一重にQUEENの存在が大きかった。





東京ドーム2daysライブを語る上で欠かせない人が2人いる。

マスターとたっくんだ


2人とは地下アイドル(ワールズエンド。)を私が推している時からの仲で、はやくも3年半ほどの付き合いになる。


マスターは周りからノブさんと呼ばれているが、私はマスター呼びだ。

お互いにQUEENとデヴィッド・ボウイを共通の好きなミュージシャンに挙げているだけでなく、映画「スターウォーズ」の熱狂的なファンでもある。

だから敬意を込めてマスターと呼んでいるw


たっくんはマスターと同時期に知り合った仲間で声出し大好き沸きオタクだ。

隣で一緒にMIX打ったりコール叫ぶのが楽しい色んな意味でうるさい楽しいやつだ。



そんな付き合いも長く仲良くしてもらってる人たちと愛するバンドのライブに行けるとは…

地下アイドルでもお互いに主現場違うのに

毎週のようにご飯食べに行ったりと楽しい時間を過ごしている。

幸せな話だ。



来日が発表される前にマスターと

「QUEEN来日しないかなぁ〜したら行きましょう!」

「絶対行こう!」

と話していて、その会話のすぐ後にRhapsodyTourの詳細が出た

関東は東京ドーム

しかも二日間

これは、、行くしかない!二日間!

とすぐに決起した。


席のランクを話し合って決めてからドキドキとワクワクの毎日を過ごした。

ずっとスピーカーで聴いていた、ライブ映像で観ていた人たちに会えるんだ!と

それこそマスターやたっくんとは毎週何かしらで会っていたのでQUEENの話題が多かった。





あっという間にきた2024年2月13日



事前に仕事を午後休にしてもらい、お昼過ぎにマスターとたっくんと合流

昼食を済ませて喫茶店で長く話しながら待った


その間、何とも言えない気分だった。



楽しみ、緊張が混ざった感じだ。

特に緊張が勝ってるやつだ、、


たっくんのやかましいボケにいつも突っ込むが、13日だけはなにも言い返したりする事ができなかった。


何度もトイレに行き、深呼吸をした。




オーバーな奴と思われるかも知れないが、22年間聴いてたミュージシャンなんだ。

オリジナルメンバーは2人しか残っていないが74歳と76歳が日本の為に来てくれて、それを生で観れるんだ。吐きそうまであった。





開演してからは絶叫したりして緊張もほぐれてライブを楽しむことができた。


憧れのオーディエンス大合唱や手拍子


そして涙した。

年間一回泣くか泣かないかの私だが、

音楽を聴いて盛大に泣いた。

マスターが肩を掴んで励ましてくれた。


たまらなく、嬉しい瞬間だった





あっという間に終わったライブ

3人ともぐったり疲れてしまった


無理もない。3人とも緊張していたから糸が切れたんだろう。

夕飯を食べに行ったが、黙々と食べてその日は「また明日」と解散した。





そして2日目、14日

前日と同じように午後は休みにしてもらった。

繁忙期だというのにありがたい事だ。


2日目はさすがに3人とも気持ち的にかなり余裕があり、例によって昼食後に喫茶店で話していたが

いつもみたいにダハダハ笑いながら話していた。


初日は、「さて…そろそろ行きますか、、」

と緊張で腰が重く感じたが、

二日目は「wwwww…そろそろ行くかぁ」

ぐらいのテンションだった。





しかし、いざドーム前に着くと少し緊張した。

(セトリはたぶん昨日と同じ。あの曲で、この楽しみにしていた日が終わるんだ)








席を確認してから、せっかくという事で写真をお願いして撮ってもらった。



良い記念だ。





二日目のライブはセトリが初日と全く同じだったので、ゆったり観れた。

泣く事はなく、足でリズムをとりながら合いの手を入れたりコーラスや有名なフレーズを叫びながら歌った。


中でも「Somebody To Love」「Love of my life」「Teo toriatte」のフロア大熱唱は一生の

思い出となるだろう




初代ヴォーカル

フレディ・マーキュリーに代わり、アダム・ランバートが歌い上げるQUEENの名曲たちはフレディへのリスペクトを感じながらもアダムらしさを活かしたテンポアレンジもあり、真似っこコピーではなく


今の時代の「QUEEN」

まさにQUEEN+アダム・ランバート

となった。


オリジナルメンバーのブライアン・メイとロジャー・テイラーは70代とは思えないパワフルなプレイの連続

それぞれのソロパートとしての見せ場もあり、いわゆる生涯現役を見せつけられたような


オリジナルメンバー2人が続けると決めたから今日まであるグループ

「2人とも歳だから、これが最後の来日になるのでは」

という声を聞いたこともあるし、私自身もそう思っていた。


しかしライブを見終わってからでは意見が変わる。



ワンマンは無理でもフェスのヘッドライナーとして数曲なら80代になっても来れそうだな



そう思わせるほど、若々しく輝いて見えた

Roger, you're not old men.






タイトル通りだが、30年間多くのライブへ足を運んだが

こんなに興奮した事はない。


余韻は恐らく半年以上は続くんだろうなと








会場の客層を見ていて

親子で、中には三世代で来場しているご家族もいて

デビューから50年経つバンドも祖父母や両親を通じて伝承されていくのだろう



だからこそ、また来日公演を期待している。


その日まで。





end.