辛い経験も全部含めた自分を愛おしむ | 流産の悲しみを アートで解きほぐす

流産の悲しみを アートで解きほぐす

流産経験のある公認心理師、アートワーク・セラピストの名田文子です。
流産の経験は、理解してもらいにくいものです。
今も心の傷が痛むのに、誰にも話せない。
そんなあなたに寄り添いたいと思います。

こんにちは。

アートワーク・セラピストの なだふみこ です。

流産、死産、新生児死などで赤ちゃんを亡くされた方の

サポートをさせて頂いています。

 

 

いよいよ梅雨のシーズン。

紫陽花が美しい季節になりました。

 

今日も雨。こんな日は、

私のクセ毛がむちゃくちゃ主張をしてくるのが、憂鬱なんですよね。

 

特に前髪!

朝、ブロウして整えても、

外出してしばらくしたら、

クリンクリンと、変な方向にくねり出すんです。

朝の努力はほぼ無駄ですね。

 

スーッとまっすぐなストレートヘアは、永遠の憧れです。

 

 

と、私の髪の毛の悩みをツラツラ書きましたが、

 

あなたはご自分について

「変えたい」とか「なくしたい」と思っていることがありますか?

 

 

たぶん、

誰でも何かしらの変わりたい願望があるんじゃないかと思います。

 

 

でもね

いやだと思い、悩みの種であっても

それを「なかったことには したくない」っていうこともあるんですよね。

 

 

先日読んだ本「記憶する体」にも

そんな話が出てきました。

 

 

この本では、

さまざまな身体障がいをお持ちの方にインタビューして

それぞれの「失った身体機能」についての感覚や考えを伺っています。

 

 

例えば

中途失明した方とか

事故や病気のために腕や足を切断した方とか

吃音に悩んでいる方とか・・・

 

 

この本の最後の方で、

興味深いエピソードが紹介されていました。

 

吃音で悩んでいる当事者たちの会で

 

「もし吃音が即座に治る薬があったら、

飲みたい?」 という話題が出たそうなんです。

 

 

高価すぎるとか、副作用があるとか、

そんなリスクが一切なく、

 

自分を悩ませてきた症状が一発で解消する夢の薬・・・。

 

 

 

そこに集った吃音の当事者たちの答えは

 

 

 

全員が「飲まない」だったのだそうです。

 

 

 

 

吃音はいやだ。

言葉につまることなく、スルスル話せたらどんなにいいだろう。

そう思うけれども

 

 

それが一瞬で解決されることは

「なんだか違う」という感覚・・・・

 

 

私は、この感覚は

すごく尊いことだなと思いました。

 

 

もちろん

価値観はひとそれぞれだから、

「そんな薬があったら飲みます」という人がいてもいい。

 

ですが

 

 

悩んできた日々や

しんどさと向き合ってきた時間は

 

それも自分の大事な一部なんだと

自分自身の人生を愛おしみ、肯定する

 

 

それはとても大切な視点なんじゃないかと思いました。

 

 

このブログは

赤ちゃんと悲しいお別れをした方のことを思いながら書いているのですけど

 

この悲しい経験についても

似たようなことが言えるんじゃないでしょうか。

 

 

本当に悲しい、つらいことで

二度と、こんな思いはしたくない

 

 

だけど

その経験も含めて、自分を愛おしむ・・・

 

 

「自分の傷を愛する」って

誰の本だったか忘れたけど

そんな言葉をどこかで読んだことがあるんだけど

 

 

傷を抱えて

それでもそんな自分を大切にしていく

 

 

涙を心に抱きながら歩む、あなたの姿を

きっと天国の赤ちゃんも見守ってくれていると思います。

 

 

 

最後までお読みいただいて、ありがとうございました。

 

 

今日という日が

あなたにとって優しい穏やかなものでありますように。