それでは「双葉・石巻 〜13年目の現実〜」本編を執筆していきます!
 
 午前5時台に起床。6時半過ぎに自宅の最寄駅から電車に乗って東京駅へと向かった。7:30頃に東京駅に到着し、売店でお茶などを買ってから上野東京ラインのホームに上がる。いつも東北方面に行くときは東北新幹線で行っているため、在来線のホームにいるのが少し変な感じだ。
 
 7:53の特急ひたち3号に乗って双葉駅へ。常磐線特急に乗るのは2019年の「みとちゃんお誕生会」(会場は茨城県水戸市の偕楽園)以来5年ぶりである。そして、東日本大震災と原発事故の影響で長期運休していた富岡〜浪江間が2020年3月に運転再開したことから、行き先が「仙台」となっている。5年前にひたち号に乗ったときは「いわき」までしか行かなかったことを思い出す。
 
 上野駅を出ると、柏、土浦と停車する。水戸駅到着直前で偕楽園が見えた。「水戸の梅まつり」のシーズンには、水戸駅の1つ手前の臨時駅「偕楽園駅」に臨時停車する。
 
 水戸駅以北は私にとって初めてとなる世界だ。撮影時刻から推定すると、勝田駅を出発したあとだと思われる。澄み渡る青空がとても綺麗だった。
 
 ついに福島県に入り、富岡駅からは東日本大震災から9年ぶりに運転再開された区間に入る。9年も時が止まっていたとは言えど、車窓をひと目見ただけでは、あのとき甚大な被害を受けたようには思えない。そして定刻通り、11:10に双葉駅に到着した。降りる人が思いのほかいて驚いた。
 
 水戸・いわき方面を望む。
 
 こちらは仙台方面の風景だ。
 
 駅の西側では公営住宅が建てられていた。「双葉町えきにし住宅」という事業(?)だそうで、2022年に双葉町の一部で避難指示が解除されたことから、住民の帰還を目的に公営住宅の建設が始まった。住宅だけでなく、住民同士や来訪者が集まれる集会所もあるという。
 

 

 双葉駅は無人駅であり、Suicaの簡易改札機が設置されているのみである。改札を出ると、空間線量率を表すガイガーカウンターが設置されていた。原発の存在を感じる。
 
 双葉駅の時刻表をパチリ。特急が3往復、普通列車が上下11本ずつ設定されている。朝方は1時間に1本の普通列車が設定されているが、日中は2~3時間ほど列車が来ない時間もある。列車本数が少ないため、列車の時刻に合わせての行動が基本となる。旅の計画を立てた時点で、帰りは16時の特急ひたちに乗って仙台駅に行くことが決定した。
 
 写真右側が2020年の双葉駅営業再開に合わせて整備された橋上駅舎である。写真左側の建物は1998年に竣工された旧駅舎で、双葉町のコミュニティー施設「ステーションプラザふたば」との合築になっていた。現在は写真左側の旧駅舎がコミュニティーセンターとして再開されている。そしてコミュニティーセンター内には震災関連のワークショップに参加していると思われる団体の人がいた。私が乗ってきた特急から降りてきたお客さんもいた。
 
 旧駅舎の時計は東日本大震災が起きた時刻である14時46分で止まっていた。駅舎は津波による被害を受けなかったそうだが、あの日から止まっている時計が「震災は現在進行形で続いている」ことを物語っていた。
 
 どれだけのペース配分になるかがまだ読めませんが、私が見た「ありのまま」を綴っていきます。
 
 それでは次回に続きます!