昨年から新しい生き方の一方向として始めた
矯正医療。


簡単に言えば刑務者や拘置所の医務室の医療のことです。





刑務官や働く人を診察するのではありません。
受刑者や拘置中のひとが相手です。





窃盗。詐欺もいれば覚醒剤使用もいれば
殺人、監禁もいます。








いろいろと感じるところや考える事がまとまった量になりつつあるので、
本でも書くかな
と思ったりするのですが、




ひとまずこのブログでほんの少しずつ話し始めてみようかと思います。










今日は月曜日。
月曜は咬傷が多い。



土日は刑務作業が休みでヒマなので
ケンカや小競り合いが生じやすいのだ。




ふつう、ケンカがエスカレートすると
バットやナイフを用いるんだろうけど、
残念ながら刑務所には道具がない。



だから自分の持っている最強の凶器を使うのだ。
歯、である。






午前中だけで2人診た。



医者になって長年経つが、
咬傷なんて診たことなかった。





人間の口は汚い。
野良犬や野良猫の比じゃないくらい、噛まれたら100%感染症が起きる。




だから抗菌剤は必須。




こんな治療も、刑務所に来て初めて学んだことのひとつである。






(写真は本文と無関係です)