声の個性と勝手な考察 | 水沢史絵オフィシャルブログ Powered by Ameba

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『君の声は凄く指向性が高い』

デビュー当時から現在まで、全く別の場所、別のミキサーさん数人に言われた言葉です。

初めて言われた時は、「あら、指向性が高いなんて、ゼッフル粒子(銀英伝参照)みたいでかっこいいじゃん」なんて思ったものですが、

この『指向性が高い』っていうのは、ミキサーさん達からすると、

“ちょっとでもマイクから顔がずれると声が拾えない”

という困った状況なのです。

声優やナレーションの仕事というのは台本を読みながら喋るので、顔が少しマイクからズレることはよくあるのですが、大抵の人は少しズレるくらいでは今の性能の良いマイクだったら声がオフになることはないみたいです。

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図解するとこんな感じです。

もともと声が通るし大きいので、耳で聞いている分には、少し響きが鋭いかな?という程度の差でしかないと思うのですが、

マイクを通して聞いているミキサーさんからすると、すぐに声がオフになるし、台本の方に顔が向こうものなら、台本に反射した声で二重になってマイクに拾ってしまうそうなのです。

「あなたはとにかく、しっかり顔をマイクの正面を向けて喋りなさい」

と新人時代に念を押されました。

声が広く響く人は真横を向いてもオンマイクになるのに(>_<)

で、なんで私の声はこんなに指向性が高いのかしら?広い範囲に響く人との差って何かしら? そう思って体格や声の出し方とかを他の人と比べてみたりしたのですが、

なんだかこの“指向性”と言うことに関しては、歯列の径、径間の大きさと、奥行きの差のような気がしています。

かくいう私の歯は、歯並びはいいのですが、歯の径は小さい子供と同じサイズ、そこに大人の歯の本数が生えているので凄く奥行きがあるのです。

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銃身の長い狙撃銃みたいな原理かと。

男の人でも女の人でも、この歯の径が広い人はみんな声の響きが広くて柔らかな気がします。

身体は楽器と同じで、
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大きい人からは低い声、小さい人からは高い声が出るのが一般的です。

となると口の中の形で、響き方、声のとばし方も変わるのだろうな、なんて思っています。

舌の位置を工夫して、声の通る軌道を細くしたり広くしたりする技術で声の高低はつけられるのですが、

この指向性、歯の径に関してはいやー、なかなか難しいものです。

何かしらやりようはあるはずなので、これからも研究してみようと思います。

ちなみに、これも声優さんやナレーターさんを見比べて思ったのですが、

声の響きや高さは身長以外にも、胸郭の形でかなり違いがあります。

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わかりにくいですが(笑)、胸の部分を上からみたとこです。胸郭に厚みがあって丸い形の人は太く声が響きます。だから身長が低くても低音がよく響く声の方はみなさん胸郭に厚みがあります。

逆に背が大きいのに思ったほど声が低くなくて響きが軽い人は、みんな胸が薄い、所謂気胸体型の方が多いです。

身体は声を出す楽器。

面白いですよね。

お肉がつくと、圧迫されて響きが薄いデブ声になるし₍₍(꒪່౪̮꒪່)⁾⁾

ガリガリでも響きが薄くなって、何よりパワーがなくなるし。

これから先ずっと私という楽器で仕事をしていくために、メンテナンスと演奏技術を磨いていかなければと思います(๑و•̀ω•́)و 

それではまた(o゚∀゚o)ノ