19日の柴又100kで右の腸脛靭帯と半月板に痛みが出てしまった。
親指の爪は左右とも紫色になり少し圧迫するだけでかなり痛む。
今回の連休は奥秩父主脈縦走をしたいと考えていた。
しかし、距離とアップダウンを考えると今の足では厳しいだろう。
つま先が守られた登山靴を履き(爪が当たらないようにして)、のんびり歩く登山にしよう。
残雪期の北アルプスにする。
今週は仕事がやたらとドタバタしてしまい、23日の仕事が片付いたのが22時。
それから登山準備。
テント、マット、寝袋、ウエア、着替え、食料、ガス、アイゼン、ピッケル、ビーコン、ポール、ファーストエイドキッド、などなど。
残雪期のテント泊に必要な用具の確認し、とりあえず車に放り込む。
登山靴には防水クリームを塗る。
2時過ぎに出発。
さて、どこに行こう。
とりあえず上高地を目指す。
槍沢から槍ヶ岳、蝶ヶ岳・常念、焼岳、西穂・・・。
どこにしようかな。
どこかで仮眠は必要だろうから、午前中に上高地着予定。
雪装備とテントを持ち、100kmマラソンの5日後、そんなにハードな行程は無理。
のんびり行こう。
しかし、結局は運転中は睡魔に襲われず6時に沢渡駐車場に到着。
詰め込んだ登山用品をザックにパッキング。
そこで忘れ物に気づく。
雪用ペグを持ってきていなかった。
ショベルはBC用ザックに入れたまま家に置いてきてしまった・・・。
これでは雪上テント設営は無理だな。
雪が無さそうなテント場、もしくは小屋泊にするしかないかな。
準備は前もってしないといけないな・・・。
といつも思うんだけどね(苦笑)。
蝶ヶ岳ならテント場の雪は無くなっているだろう。
装備的にテントが張れなそうなら小屋に泊ればいいし。
ということで蝶ヶ岳に決定。
2泊で蝶ヶ岳という、超のんびりプランにしてみた。
沢渡からバスで上高地まで行き、登山届を提出。
そして出発。
河童橋から穂高連峰がくっきり。
マラソンと仕事で疲れた身体であったが、この景色を見て、来てよかったと思う。
徹夜だったので、徳沢までだらだら歩いて、早々にテントを張り、あとはのんびり過ごし、さっさと寝よう。
がっつり登山スタイルの人より中高年ハイカーが多い。
だらだらと退屈で長い林道なのだが、この時期は一面に咲くイチリンソウが綺麗で気分よく歩ける。
というのは嘘で、写真を撮りまくってしまい全然歩みが進みません(笑)。
明神。
沢山の猿の親子を見かける。
人間を警戒することも無く、なついてくることもなく、ヒトを気にせず歩き、気にせず遊んでいる。
徳沢着。
まだ10時前。
広い平らなテント場。
ここでのテントは快適だろう。
天気と景色がいいからか、まだ睡魔は襲ってこない。
足の痛みもほとんどない。
まだ時間的にも体力的にも十分余裕があるので、予定前倒しで蝶ヶ岳まで行ってしまおう。
ここからは一気に登ります。
つづらおりの夏道を一気に登る。
1800mを過ぎたあたりから雪が出てくる。
2000mを超えると雪道になる。
目印のテープを確認しながら慎重に登る。
天気がよく雪からの照り返しが強いのでサングラスは必須。
それでも眩しいくらいだ。
たまに踏み抜き、ズボッと足が沈む。
林道を歩いている時、軽快な足取りで先をいったテント装備の男性が降りてくる。
「踏み抜きがひどくて、足をひねってしまったので下山します。お気をつけて。」
と声をかけてくれる。
この先しばらく踏み抜きが多いと教えてくれた。
テント装備の重量がある分踏み抜きしやすくなる。
2本のポールと2本の足にまんべんなく体重をかけ出来るだけ踏み抜かないように心がける。
右膝が痛み始める。
右足に乗り込むと腸脛靭帯と半月板が痛む。
時間はたっぷりあるので、無理せずゆっくり登る。
徹夜かつ高度が上がることにより頭痛が出る。
高山病の症状だ。
高所順応が苦手な自分は、こればっかりは仕方無い。
気温が高く緩んだ雪なので登りではアイゼン不要。
下りは滑ってしまうとどこまでも落ちていきそうなので、アイゼンを装着。
稜線に出ると蝶ヶ岳のピークが見えてくる。
そして槍穂の稜線も見えてくる。
絶景!
疲れが一気に吹き飛ぶ。
稜線沿いは雪が少なくなるのでアイゼンを外す。
さぁもう少しだ。
蝶ヶ岳ヒュッテが見えて来た。
テント場の雪は無くなっている。
これならテント泊が出来そう。
蝶ヶ岳山頂。
少し下るとヒュッテ。
テントの受付をしテントを張る。
稜線沿いは風の通り道で、かなりの風。
風が強すぎてテント設営に苦労しました。
お湯を沸かして早めの夕食。
レトルトの牛丼を食べ。
コーヒーを入れて菓子を食べる。
軽い頭痛は続き、強い風も吹き続けている。
それでも絶景の中、大自然の中に身を置きのんびりと過ごす時間が格別だ。
稜線に落ちる太陽。
山ぎわが赤く染まります。
風は相変わらず強く、寒い。
下界はかなり気温が上がる予報であったが、さすがに残雪のある山の上は寒い。
フリースにダウンを着こんでも寒い。
テントに入る。
強風でテント生地がバタバタと鳴る。
しっかり張ったつもりではあるが飛ばされないか心配になる位の風だ。
寒さとこの風では寝付けないなかぁなんて思う。
しかし、この1週間そして今日の疲労、加えて寝不足、一気に眠気に襲われる。
眠い。そして寒い。
ホッカイロを取り出しお腹に貼る。
お腹があったまるともう起きていられない。
一気に眠りに落ちる。