*** 突然の派遣スタッフ ***
坊っちゃんオヤジを難無く遠ざけた私
“押しが強い”人間は案外ちょっと反撃されると何もできなくなったりする。
結局、その後は実質X氏と仕事する事になる。
と言っても既述のように彼は何しているかもわからないし、私はB社庶務でバタバタしていたのだが…
そんなある日、このX氏が
「君ならできる」
は
「場所も近いし9時5時だから楽」
何を言っている
「急な話で悪いけど来月からね」
どういう事?
この人、いつも話の組立てが悪くて何の話かわからない事が多い。
なのでこちらで整理する必要がある。
「ちょっと待ってください。もしかして私がそこに派遣されるという事ですか?」
「そうなるね」
開いた口が塞がらないとはこの事で理解するのに2日要した
まあ、理由付けは何だかんだ言っていた気もするが、要は邪魔になったのだ。
X氏と話す気はないのでA社に向かう私。
D氏がいたので
「もう技術者としての仕事はしないと言いましたよね。しかも管理部門の人間としてB社に行ったんですよね。」
いつも胸を張って発言する彼が小さな声で
「そんな事を言った覚えはない」
人生初めて他人に裏切られた事を知った。