ガムシャラに働いていたある夏の日、突然春に訪れたフィリピンのKBから連絡がありました。
聞くとテレビ取材の依頼でした。
日本人が遥々訪れ、フィリピン人から学ぼうとした姿勢が印象的なことだったようなんです・・・。
何故フィリピンに行ったか、そこで何をしたか、今、何をしているのか等をテレビ電話を通してインタビューをしたいという内容でした。
承諾して実際にインタビューを受け、後日その放送を見ました・・・。
画面には僕の姿が映っていて、フィリピンでのことなど話した後、「将来の夢は日本で学校を建てたい」等、将来の夢について語っている自分を見ました・・・。
もの凄い自己嫌悪に・・・。
(何嘘ついとるとやコイツ。)
(将来のことって嘘やん。今なにもやってないやん。)
(今お前メーカーの営業しよるとぜ。教育うんぬんって・・・何もしてないやんか。)
・・・
口だけ人間。
一人部屋の中で頭を抱えてました。
・・・
(何言ってんだろ俺・・・)
・・・
よく売る営業マンの先輩に言われました。
「営業マンなんて皆嘘つきやで」
「まだ金額引けるのに「もう精一杯です」とか駆け引きで言うやろ?嘘やで嘘!」
・・・
誰もが商談の最後に通らないといけない価格交渉。
この駆け引きがうまい人が俗にいう「トップセールスマン」になるのでしょうか・・・。
顧客の前では「金額、今回はかなり頑張りました」と言い、社内に帰れば「余裕やで」と胸を張る。
綺麗ごとだけでは「トップセールスマン」にはなれないのでしょうか。
少なくとも僕が所属していた会社では・・・。
・・・
上期が終わり目標金額を超える数字を売りました。
でもその過程では嘘もたくさんつきました。
それを交渉と呼ぶかどうかは人それぞれだと思いますが、僕はそんな自分がもの凄く嫌になりました・・・。
・・・
皆、よく「よきセールスマンとは何か?」という主題のもと議論します。
果たして僕はよきセールスマンになりたいのだろうか・・・。
「交渉力をつけたい」
「トップセールスマンになりたい」
「お金を稼いで家族を幸せにさせたい」・・・
この思いがあるから人は頑張れるのでしょうか。
この「したい」という思いが自分を自分で前に推していく力となるんでしょうか。
果たして僕はこの会社の中で何が「したい」んだろう・・・。
何をやっても考えても最後に襲われる「虚無感」・・・。
よく「やりたいことがわからない」とか「なりたいものがない」とかいうことを学生間で耳にすることが多かったのですが、僕はずっと「教師になりたい」という「したい」ものがあって、ない人の気持ちがわかりませんでした。
会社に入って何となくわかった気がするんです・・・。
目指すべきものがない人生ほど虚しいものはないなって。
逆に「目指すべきものがある」「したいことがある」人はとてつもなく強いんだろうなって・・・。
「目指すべきもの」「したいこと」一言でいうなら、やはり「夢」。
この一文字に最後は行き着くのかなあ・・・。
またそれかと言う声も聞こえてきますが、人は理屈では動かない存在なのかな、これを持ち、それに向かって努力している人は如何なる人でも美しいなあ・・・。
・・・
僕等は生まれて死ぬまでの限られた時間の中を「現代」という歴史の中で生きています。
色んな考えもありますが、やはりこれを見つけられるかどうかというのは、早い遅いに関係なくとても大切なことなのだと改めて思いさせられました。
果たして僕は「トップセールスマン」になりたいんでしょうか・・・。
Death is not the greatest loss in life. The
greatest loss is what dies inside of you while you live.