議会だより第257号が発行~不可解な趣旨了承 | 地方政治の未来を創る 秦野市議会議員  古木勝久

議会だより第257号が発行~不可解な趣旨了承

おはようございます。今日は「議会だより」の発行日です。

 

いきなりですが、議会の用語である「趣旨了承」ということに、採決の一覧表の※印に、少しだけ補足させていただきます。

 

☆議会用語(?) 趣旨了承に反対

 

令7陳情第11号「日米地位協定の抜本改定を求める意見書を国に提出することを求める陳情書」の採決の賛否については、老婆心ながら、分かりにくいと思います。

 

わが会派・ともにつくる秦野は、この陳情には賛成し、多数の議員が賛成した趣旨了承に対して反対しました。

 

つまり、この陳情の賛否の取り扱いに限って言えば、陳情そのものに対する意思表示と、陳情の趣旨了承に対する判定が含まれていることです。

 

極めて違和感があり、やや分かりにくい内容になっています。

 

難解な議会の用語~「趣旨了承」とは

そこで「趣旨了承」の4文字熟語を2つに分けて、国語辞典で調べてみました。

 

まず趣旨とは「企画や行動の大きな目的や考え方」とあります。 また了承とは「事情を汲んで納得すること、承知すること、承諾」とあります。

 

陳情の趣旨は「日米地位協定の抜本改定を求める意見書を国に提出することを求めること」を最大の目的にしています。

 

今回、採決された趣旨了承の中身は「陳情の願意、気持ちは理解し、おおむね賛成です」しかしながら「抜本改定を求める意見書を国に提出することには賛成できない」というようなことです。

 

なので、この趣旨了承には、陳情願意の最大の目的に照らせば、事実上反対という強い意志が込められていることが、ご理解いただけるかと思います。

 

確かに議会内だけに通じる用語であっても、市民の方々には中々、ご理解いただけないのではないかと危惧します。つまり社会通念上として、国語辞典の意味と議会の用字用語の解釈の仕方では、相当の乖離があるような気がします。

 

もう一つの疑問点、今後、陳情に対して賛成または趣旨了承さらに反対となると、一覧表には3択の区分があっても良いのかなと思いました。

 

改めて一覧表を見て気づかされましたが、今後の課題として注視していきたいと思います。

 

*追記 この趣旨了承についてはX(旧Twitter)やメール等でも、疑問に思われる方々からご賛同の意見を頂戴しました。ありがとうございます(2025.08.11)

 

 

 

 

*一般質問等の内容は、下記の「議会報告NO.51」をご覧ください。