待機児童ゼロと言うけれど、報道の時代錯誤か?! | 地方政治の未来を創る 秦野市議会議員  古木勝久

待機児童ゼロと言うけれど、報道の時代錯誤か?!

 

おはようございます。待機児童ゼロ?! まだこんなことを言っているんですね。驚きました。本市の全体の入所率、各園の入所率をご覧になったのでしょうか。

 

まぁ調査報道ではなく、伝達報道ですから致し方ないのでしょが。

 

昨日の一般質問でも保育の問題を取り上げました。今、保育の課題は、明確に量から質に転換しています。

 

記事は「秦野市は2015年度に市子ども・子育て事業計画を策定」こうした取り組みが功を奏したような書き出しは現状を直視していない分析です。

 

秦野市の場合、6月1日現在、入所状況では市内公私の36園中100%を切る保育所等は続出して20あります。入所率43%という園もあります。

 

ここ数年、全国的に見ても小規模保育所等が増加傾向にあります。また保育を市場化して、極力、自治体の関与をなくし、企業等が自由に保育施設を設置・運営できるような仕組みが進んでいます。

 

中小の保育施設の増加に拍車をかけてきたのが、従来の待機児童の定義の規制緩和です。ハードルを下げて、待機児童にカウントしない仕組みが要因になっています。
 

このようなことにも目を向けて、適切なメスを入れていかなければ、本来の保育の質の向上には繋がっていきません。

 

いずれにしても、いわゆる保育の2025年問題を控え、本市も少子化の波が訪れます、確実に量の拡大の時代は終わります。

 

私は数年前から一般質問で、他市の少子化対策の好事例である保育の質のガイドラインの策定を提言してきました。しかしながら秦野市は、一貫してこの質問には向き合っていただいておりません。

 

本市の基本的な考え方は国の保育所保育指針を遵守し、保育の質の向上は個々の保育施設に委ねていることです。

 

きわめて無責任と言わざるを得ません。

 

問題は各園の特色やカラーを求めているのではなく、秦野市として、市民や保護者に対して保育のシビルミニマムをお示しいただきたい。これが行政の責務ではないでしょうか。

 

また保育保育所指針を一度でもお読みなったいただければご理解いただけます。この指針は5章18項目で成り立っていますが、主に理念的な指導要領のようなものです。

 

この指針で、各園が保育の質を高めて欲しいと指導されるのは、いささか欲深な話ではないかと思います。

 

今後とも、この問題、シッカリと注視していきたいと思います。

 

シビルミニマムとは、地方自治体が住民のために保障しなければならない最低限度の生活環境になります。保育のシビルミニマムとは、文字通り最低限度の保育環境のこと。

 

☆今日のタウンニュース秦野版 

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