秦野の古文書について~秦野歴史おこしの会講演会 | 地方政治の未来を創る 秦野市議会議員  古木勝久

秦野の古文書について~秦野歴史おこしの会講演会

 

今日は午後から久々に秦野歴史おこしの会の講演を聴講しました。

 

講演は元高校教師・矢内昭夫氏による古文書(こもんじょ)入門というよりも、実践的な高度なお話で、かつ様々な問題提起があり大変有意義な講演でした。

 

古文書といえば、くずし字や変体仮名に四苦八苦、苦い体験ばかりで少しも身に付かなかったことばかり、学生の頃と仕事の関係で教わって以来、ご無沙汰でした。

 

しかし今日の講演、決してお世辞じゃなく、分かり易く実践的でした。

 

若い頃に矢内氏にお会いしていたら、きっと人並みにスラスラと読むことができていたかもしれません。

 

そう思うと、今日のことをきっかけに、一つの「手習い」として古文書への再挑戦できたらいいな・・・。そんな気持ちになる講演でした。新発見に感謝です。

 

☆気になったこと2つ~今後の課題

先生からの問題提起として、市史にある史料の散逸とインターネットによる史料のオークションによる売買の問題点が指摘されました。

 

20年くらい前に現存していた市史の史料が不明になったり、廃棄されていたりしているケースがメチャクチャあるようです。

 

古文書には種類がありますが、今後、20年、30年も先々、個人が気軽に購入したり保存したりすることは困難です。

 

そこで提案が2つあります。

 

提案その1

〇〇家文書(個人所有を含めて)などの史料を本市の指定ではなく登録文化財として台帳登録目録のみ・件数)をしたらどうでしょうか。

 

今からでも遅くはないと思います。

 

本市の場合は条例改正が必要になります。既に国や自治体によっては登録文化財制度を設けて古文書や古記録を登録しています。

 

文化財登録は所有権の移転ではありません。登録効果としては、市民共有の財産として保護に努め利活用を図ることができるようになります。

 

また既存施設を公文書館(こうぶんしょかん)に改修して、収蔵していただければ行政資料や史料の散逸を防止することができます。

 

施設面のことは矢内氏も心配されながらご指摘されていました。

 

提案その2

本来、このような講演会や講座などは、率先して行政が社会教育の一環として、単科コースの連続講座で進めていただきたいものです。

 

相乗効果と言いますか、行政と民間団体との好循環を生むような仕組みができると思います。

 

行政は高齢化が進む民間グループ任せではなく、率先して秦野の古文書の利活用を促していくためにも、すそ野の広い活動に繋がっていくような取り組みをしていただきたいと思います。

 

近い将来、何らかの形で行政に対して提案させていただきたいと思います。