パブリック・コメントの問題点 「NHKプロジェクトX 挑戦者たち」風に | 地方政治の未来を創る 秦野市議会議員  古木勝久

パブリック・コメントの問題点 「NHKプロジェクトX 挑戦者たち」風に

「デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律(令和3年法律第37号)」により、「個人情報の保護に関する法律」の改正が行われました。(令和3年5月19日公布、令和5年4月1日施行)

 

勿論、個人情報は従来の地方自治体個々の「個人情報保護条例」でが保護されてきましたが、やはり、そこは「デジタル社会の形成」ですから法改正が行われたんでしょう。よく分かりませんが・・・。

 

令和3年5月のこの法改正に伴い、自治体の個々の条例が廃止され、新しく「個人情報保護法施行条例」が制定されました。

 

朝から大変、難しい話で恐縮です。要するに「国の法律改正により、全国一斉に個人情報保護条例を全面改正しなさい」という内容でした。

 

ここから「NHKプロジェクトX 挑戦者たち」風に

 

はじまりは一人の市民のSNS(X)の投稿だった。投稿画面には「秦野市パブリック・コメント手続実施要綱」が貼り付けられていた。

 

戦慄がはしった。秦野市の「行政計画に係るパブリック・コメント手続実施要綱」と他市のそれとを比較してみた。

 

改めて秦野市のパブリックコメントの「要綱」に書かれている中身を、一行一行を見て分かったことがあった。

 

問題はそれだけではなかった。昨年4月に施行された「秦野市個人情報の保護に関する法律施行条例」の策定に至る過程を見て驚いた。

 

他市との大きな隔たりを見つけた。

 

 

 

参考:「個人情報保護法改正への対応についての質問状」回答集計表

2022/03/01 かながわ市民オンブズマン

https://www.ombudsman.jp/data/220301.pdf

 

かながわ市民オンブズマンから「改正個⼈情報保護法に対応する上で住⺠の意⾒を反映させることを予定されていますか」との質問に、「今後検討したいと考えている。」「これまでの個人情報保護条例による施策を後退させないという観点で取り組む」と回答をしている。

 

計画行政の進め方や建てつけの問題で、どうしても気がかりなことがあった。

 

渋沢丘陵利活用方針と、SNS(X)の投稿で指摘された「秦野市職員(ひと)づくり基本方針第2期実施計画」を改めて読み返した。

 

渋沢丘陵利活用方針案

パブリックコメント期間  令和4年1月29日~2月28日

☆秦野市職員(ひと)づくり基本方針第2期実施計画」案 ←パブリックコメントは実施していない

 

ここでも、他市とのパブリックコメントに大きな隔たりを見つけた。

 

いくつかの疑問と問題が浮かび上がった。また今年6月の一般質問に向けて、新たな挑戦が始まった。

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ザっと、こんな風にまとめてみましたが、他市のパブリックコメントの在り方と比較してみました。行政運営の公正さや透明性など、近代法の象徴ともいうべき行政手続法を根拠する「パブリックコメント」の捉え方が、他市と異っているのではないかと思いました。

 

大変勉強になりました。SNSでの市民の方のご指摘に改めて感謝申し上げます。

やはり議会人は市民に上から伝えることだけでなく、逆に学ぶことが多いことを改めて痛感しました。