天災と国防~科学者・寺田寅彦と震生湖
勇ましいタイトルですが、冷静な目で自然災害から市民を守るための在り方を随筆として発表しています。
特に末尾の一行の「もう少し合理的な様式があってしかるべきではないかと思う」という考え方には共感できます。
歴史には「もしも」はありません。しかし、寺田寅彦のような思考が、あの時の日本の大勢をしめていたら・・・あのような無惨な戦争は起こらなかったのでは・・・。
史料などによると、寺田寅彦は震生湖を1930年と1932年に調査のために訪れているようです。
秦野のことや震生湖の名こそ出てきませんが、『天災と国防』の中段には「かの地方の丘陵のふもとを縫う古い村家」という表現があります。
ここでいう「丘陵」とは大磯丘陵、通称、渋沢丘陵かと容易に想像できます。
版権フリーの「青空文庫」から引用しました。長文ですが、お時間ございましたらお読みください。
今、報道では「トルコ・シリア地震では死者5万人超に 行方不明者多く犠牲者はさらに増える見込み」と伝えています。
戦禍の絶えない中東です。寺田寅彦の言葉によって、改めて真の国防とは、戦争の道具を調達することでなく、市民を守るための防災、減災対策を講じなければならないことに気づかされます。
トルコ・シリアの人々の、一刻も早い復興、復活を願わずにはいられません。
*今回の予算議会では「震生湖の保存について」一般質問を予定しています。『天災と国防』では、改めて寺田寅彦の引き出しの多さを知りました。






