報徳思想は経済~仕法を学ぶ 究極の簿記学
報徳ワーカーズ講演会
若い頃(?)のスーパーヤオマサ会長 報徳農場代表・田嶋享(すすむ)氏
今日は小田原報徳実践会からお招きを受けました。
秦野市観光協会会長の松下 雅雄氏をお誘いして、小田原箱根商工会議所で開催された報徳ワーカーズ事業所の式典と記念講演に伺いました。
ワーカーズコープ神奈川事業本部と㈱報徳農場の協同事業が始まる歴史的な日に立ち合うことができました。
「農業をキーワードに、協同労働と報徳思想が融合し、農福連携を図ろう」というものだそうです。確かに報徳思想には貧困救済政策があります。
「本来、人間は自然の中で生きてきました。しかし、いつしか自然=農から切り離された生活に移行していきました。
農を通じて、人間性を取り戻そう。単なる雇用の創出ではなく、対等の協同労働をめざしていく」というものだそうです。
引き続いて
記念講演 池上惇(じゅん)京都大学名誉教授 経済学博士
~相互扶助の文化で成り立つ新しい地域経済~報徳思想と協同労働の融合による地域循環型経済の創造」
なかなか興味ある面白いお話が、次から次へと教授から出てきました。
「富とは農業、工業、商業から生れるものであるが、最近の富は、格差の拡大の結果、生まれた富である。実際の富ではない。」
「報徳思想の根底は科学である。時代は藩財政の逼迫、農民の債務の増大、高利貸し資本の繁栄、疲弊していた農村社会と藩財政を救ったのは報徳思想の根底にある「簿記学」にあった。
つまり、徹底した財政公開に基づいて、社会状況の分析、藩財政を解析した結果が報徳思想を形成していった。このような時代に、二宮金次郎は報徳思想にある”仕法”の枠組みを編み出していったのである」
ん~ん 難しい講義ですが、なんとかメモできました。
報徳思想、二宮尊徳、二宮金次郎というと、学校の朝礼台の近くにある、薪を背負った立像を連想する人が多いと思います。
ひと口に報徳思想や二宮尊徳を語ることはできませんが、非常に奥が深い人物だと思います。これからも、この報徳ワーカーズ事業所に注目していきたいと思います。