TSUTAYA図書館にNO!(3) | 地方政治の未来を創る 秦野市議会議員  古木勝久

TSUTAYA図書館にNO!(3)

課題が見えない図書館



上記は『秦野市総合計画』HADANO2020プランP112~P113で、

図書館に関する基本計画です。


2ページに渡って、現状と課題、今後の取り組み、目標数値などが記載されています。


この中で、よく問題になるのが、図書館等の貸出点数と図書カード登録割合です。


現在、図書館の受付窓口業務の一部は、市外の民間企業に委託されています。


「基本計画」の「魅力ある図書館づくり」を見る限り、いま一つ、課題が分かりません。


それから、目標値の設定の根拠が示されていません。


非常に不思議な数字です。


「主な取り組み」でも、施策や事業の動機付けが見えません。


基本となる図書館独自の「行政計画」がないので、何を目的にしているのか分かりにくい内容です。


早急に図書館基本計画の策定をしていくべきです。


このことについて、私は過去の議会で何回か指摘をさせていただきました。


計画→PDCA 行政計画は繰り返しです。


秦野市の図書館の課題の一つに、交通アクセスが良くないという話を聞きます。アクセスは課題になると思います。


一般的に図書館は、賑わいのある駅近くにあり、交通の利便性の良い所にあります。


本市の場合は、昭和40年代後半頃から始まったクルマ社会から派生した、いわゆる郊外型施設の典型だったのではないかと推察できます。


大根台や南矢名、北矢名地区などの方から、「電車やバスで乗り継いでまでして行く気がしない」と、ご指摘を受けたことがあります。


今さらながら、賑わいのある駅前に建て替えることは困難でしょう。


課題としては、移動図書館と公民館、児童館等々とのネットワークや配送システムの充実が求められているのではないでしょうか。


愛知県小牧市のTSUTAYA図書館にNO!の新聞記事から、思わぬ方向に発展してしまいました。


今の時代、ややもすると利用率、稼働率が低いと、選択と集中だと言わんばかりに、事業縮小をしていく傾向があります。


稼働率のみの事業仕分け的なスクラップ&ビルドではなく、法の精神を最大限に活かすような方向性に立ち帰り、その後に、稼働率を視野に入れるべきと考えます。


いずれにしましても、図書館、公民館等々の運営は、大きな岐路にあることは間違いなさそうです。