気になる統一地方選挙の政策
人口減少政策に一言
「あなたには言われたくない」という言葉があります。
”そもそも責任はそちらにあるのに、何を今さら”ということに使われる表現でしょうか。
最近、「地方創生」だとか「自治体消滅からの脱却」「都市間競争に勝つ」「選択と集中」という言葉が、政治家や行政間で持てはやされ乱立しています。
特に、選挙戦で盛んに喧伝されています。 大変、気になります。
有権者は、こういう言葉を並べる候補者に目を奪われるのではないでしょうか。少し立ち止まって考えれば分かります。
話を戻しましょう。
「あなたには言われたくない」という根拠がどこにあるのか?
そもそも、人口の過疎と過密を形成してきたのは、戦後日本の国策です。全国総合開発計画―新全総、三全総、四全総、五全総
―から、首都圏や一大工業地帯に人と資本を送り込みました。
一方、農業の近代化・機械化という名の元に、地方の経済と文化を破壊してきたのは誰なのか?
ここを反省し総括しないで、国の政策を鵜呑みにして、地方は第二、第三の「集中と選択」を進めてきました。
バブル崩壊以後の都市間競争のススメで破綻した象徴が、あの夕張市です。今や夕張市の破綻の真相も、語られることは少なくなりました。
あの平成の合併で、今、何が進もうとしているのか?
もちろん、合併していなくても・・・。
まったく反省されていません。
反省しているどころから、さらに地方の疲弊を促すように、ヨーロッパのコンパクトシティーを持ち出しています。ヨーロッパの都市構造とは似ても似つかない、デタラメな代物をいう政治家も登場している始末です。
中央の官僚が描いた、特区構想や公共政策、新幹線及び高速道路網の整備、企業誘致等々。こうした外発的成長によって地方が繁栄したのは、その昔です。
夢をもう一度と語る、政治家や行政マンがいます。
早晩、夢は冷めます。そんな具合にならないことは、今のグローバル経済が証明しています。大資本というものはそう簡単に地方に流れません。
仮に流れたとしても、市民の血税が注ぎ込まれるのは、本社機能がある首都圏に誘引されるのではないでしょうか。
国や官僚が描いた大都市の論理が幅をきかすのではなく、地方の論理、地方に人や富が集積する考え方を作り上げていく時代を形成すべきでないでしょうか。
追加*今日は統一地方選挙後半戦最終日です。夕方には伊勢原市に入り、同窓生の応援のためにマイクを握ります。