安全神話脱却の先駆者、広瀬隆氏講演 | 地方政治の未来を創る 秦野市議会議員  古木勝久

安全神話脱却の先駆者、広瀬隆氏講演

歯に衣着せぬ

25日は、午後から大根公民館で開催された、市民グループ主催、広瀬隆氏による
「日本は原発ゼロで成り立っている。一基の原発も再稼働を許すな」というテーマの講演会に、先輩の知人と行ってみました。


開口一番に、大飯原発再稼働差し止めの福井地方裁判所民事部の判決に言及されました。そして、地裁の樋口英明裁判長に、激励の手紙を送ろうと呼びかけました。


広瀬隆氏のブログ  ←ここをクリックしてください。


歯に衣着せぬ、物言いの広瀬氏、1980年代初期からの反原発運動のパイオニアです。
判決文で「我が国の地震学会において、このような規模の地震の発生を一度も予知できていないこと」に触れ、およそ「地震学」なる学問の存在を否定し切り捨てていました。確かに、今日まで地震を予知した事例はありません。


今から10年前に発行された、2004年2月29日号の「サンデー毎日」が、私の手元にあります。元・東京大学地震研究所長、地震予知連会長の茂木清夫教授が職を辞してまで、怒りの告発をしていました。日本の地震学界を代表する重鎮が「国策」である原子力発電に「NO」を突きつけていました。


巨大地震の恐ろしさや科学技術の不確実性を知り尽くしているだけに、危険エリアで原子炉を動かし続ける電力会社や認可した国への批判は痛烈です。地震予知の可能性の否定と、浜岡原発の立地要件の脆弱性を指摘しています。
当時、多くの皆さんも東海地震だけは予知できると信じ切っていました。メディアや全国の自治体は、このことを喧伝(けんでん)していました。


10年前の茂木氏の指摘は、見事に的を射ていました。今、東海地震をはじめ他の地域の地震を予知できないということが常識になりました。逆に、いつ地震が発生しておかしくないという表現に変わりました。


広瀬氏は、今回の裁判を引用しながら、全ての原発に対して、機能や構造上、完璧な耐震性を備えていないことを指摘しています。とりわけ、今の原子力規制委員会は「素人集団」で、何もわかっていない連中だと、厳しく指弾しました。


非常に怖い話です。


広瀬氏は、今一番危険なのは九州の川内原発で、再稼働は絶対禁物であり、火山との関係や活断層の調査不足を指摘しています。

危ない 川内原発 参考
今でも福島第一原発からはトリチウムやストロンチウムを排出し続けており、次は川内がやられれば、南からの危険が迫ってくると説明をされました。
ん~ん、なんとも憂鬱なる日本列島です。名もなき小さな声であっても、少しずつ声を上げいかなければならない時でしょうか。