続 学校2学期制は何だったのか? | 地方政治の未来を創る 秦野市議会議員  古木勝久

続 学校2学期制は何だったのか?

2学期制の功罪?!
県内では、現在2学期制を取り入れている市や町、またこれから2学期制を導入していこうという市があります。


さて、県内の公立学校数は小学校が865校、中学校が412校です。横浜市では小学校が342校、中学校が148校、川崎市は小学校113校、中学校52校あります。

 

両市で合わせると県内の50%以上を占めていることになります。


両市は、平成10年代頃から学校2学期制の先頭を突っ走ってきました。しかしながら、横浜市ではここ数年前から少しずつ3学期制に回帰しているようです。


現時点での2学期制は小学校342校から319校、中学校148校から90校までに減少しています。どういう理由なのか、その具体は調べていませんが、この傾向はさらに広がるのではないかと推察します。


秦野市の場合、2学期制から3学期制に戻したいちばんのキッカケは、形の上では「保護者、教師の要望」であったことを先のブログで申し上げました。


また2学期制で問題になったことで、中学校の場合、学期が長くなった分だけ定期試験の範囲が広くなり、子どたちの負担の増大、保護者が心配していたことは、夏休み前に成績が出ない不安があったことなどがあげられています。


結局、学校によっては、中間・期末テスト以外の小テストなどを実施し、一定の目安となる暫定の成績を作成し、生徒ひとり一人に夏休みの課題を提供していたところもありました。

 

また始業式、終業式の回数、中間・期末テストの回数の短縮・時間のカットが効果を上げてこなかったことも指摘されました。


以前、本市の2学期制の総括・結果報告を教育委員会にお尋ねしました。どうも分析できていないようです。

 

鳴り物入りで始まった2学期制です。

2学期制の「功罪」を、「良かった」「悪かった」という心象ではなく、しっかりとした調査で「形式知」を作成していただきたいものです。「開始前・開始後」の分析は、子どもたちにとっても、今後の教育にとっても大切な「財産」になるような気がします。


県内では、かつて2学期制がある種、ブームのように展開されました。とかく行政の政策決定や制度は多数を占める横浜市と川崎市の”数”に引っ張られる傾向があります。

 

当時を振り返ると、他の市町村単位の詳細な状況や見解を調べることなく、「県内では70%以上が2学期制を導入」というフレーズに、遅れまいとする思考が少なからず働いたのではないかと思います。

 

さらに学校運営における時間の確保や授業のコマ数の拡大だけに目を向けていたのではないかと思います。


2学期制によって、子どもたちの生活や行動の変化、家庭にどんな影響を与えていくのかを考えていくべきだったと思います。

 

■学校2学期制は何だったのか?

https://ameblo.jp/fullpowerkfofp/entry-11844430957.html