今、秦野の文化財が危ない 5 | 地方政治の未来を創る 秦野市議会議員  古木勝久

今、秦野の文化財が危ない 5

たくさんのメール、ありがとうございました!


昨年の12月16日から始めた、ブログ「今、秦野の文化財が危ないシリーズ」について、様々なご意見、ご見解を頂戴しました。

ありがとうございました。この場をお借りして御礼申し上げます。


タイトルが刺激的だったためか、「今、秦野のどこの文化財が問題になっているんですか」という質問が多くありました。

民間の方から寄付を受けた、明治期に建てられた旧梅原家住宅の建築部材を、現在、教育委員会で保管していますが、諸々の事情で、今年3月31日を期限として、「撤去・処分」の方針案を関係者に通知しています。

まずこうなった状況と、秦野市の文化財保護行政のあり方について、行政手続きにおいて、いささかお粗末ではないかということを、具体的に指摘させていただきました。


市民の皆様から頂戴した、ご意見、ご見解の中から、当ブログの掲載を承諾をいただいた、市内にお住まいの、大学生と他市で教鞭をとっていらっしゃった元高校教員の方のコメントを紹介させていただきます。


大学生

>税金を使って文化財の保護の意味ってなんでしょうか?

本来、個人の私的な「持ち物」が多いのではないでしょうか?

>文化財があるから大事なんでしょうか?文化財はなくなってしまうから、保護しなければならいのでしょうか

>文化財とは、市民が知らないから、知らせる必要があるから大事なのでしょうか?


元教員の方

>文化財には元々興味がありました。秦野市に限りませんが、以前、住んでいた所でも感じたことですが、市町村の役割が、文化財を調査して、市民にお知らせするまでが、最終目的化しているような感じです。調査行政止まりで、市民が求めていることや、国が指し示す目標と異なっているように思います。

>ある仏像や建物等が重要なものであるという理由で、国や県が指定しているものがあります。そういうものを除いて、まだこれ以上に、重要なものを探すために、躍起になって、市町村が国や県と同じような考え方・同じような指針で、選んで保護する理由はどこにあるのでしょうか。

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非常に厳しく、重要なご指摘を頂きました。ですから、敢えて、お二人のご意見を掲載させていただきました。

お二人への個人的な返信はさせていただきましたが、

地方自治体の文化財保護行政のあり方、非常に難しい課題だと思います。行政の最重要課題の一つとして捉えていくべきかと思います。

何故ならば、この問題は、必ず地域振興やまちづくり、地域経済、とりわけ観光振興等とも、深く関わっていくものと思うからです。

「旧梅原邸撤去・処分」の行政手続きの進展を通して、今後とも考察、注視していきたいと考えています。(続く)