全国報徳サミット
第19回全国報徳サミット 秦野市大会開催
今日は全国報徳研究市町村協議会加盟の10市
5町1村の首長、教育長が一堂に会してサミット
が開催されました。
オープニングでは、南小学校の報徳学習発表、
また丹沢アルプスホルンクラブ、秦野観光和太鼓、
合唱連盟による演奏がありました。
本日は来賓として出席しました。
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尊徳翁7代目子孫の中桐万里子氏による
基調講演「豊かなひとづくり~二宮金次郎にみる
知恵~」がありました。
尊徳翁には様々な逸話がありますが、
”夏の茄子の味から凶作を予知した話”をされまし
た。この話では、現実を知ることと実践という繰り
返しの中で、体得した科学的で合理的な物の見方、
考え方をしています。これは近世の農村社会にあ
っ ては考えられなかったことです。
つまり尊徳翁の考え方は、観念論的哲学でなく、
”実践的弁証法”そのものだと思いました。
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”たらいの水の話”では手前に水をかき寄せると水
は逃げていきます。よく幸福は独り占めしようとする
と、逃げてしまうと言います。
相手のために尽くしていると、幸福は自然にやっ
てくるという尊徳翁の教えですね。
今流に言えば、強欲な市場原理主義ではなく、相
互扶助による協同の精神の必要性でしょうか。
近世幕末の変革期にある時代で、何が本物なの
かを熟知し、近代主義を先取りする、尊徳翁の奥
の深さを改めて感じました。同時に今の時代、混
迷の不安社会にも考えさせられる話です。
非常にありがたい”徳”(価値)を感じた、今日の講
演でした。
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終盤、秦野市議会議長による大会宣言が読み上
げられ、最後に、次回開催地の栃木県真岡市へ
の引き継ぎが行われ閉幕しました。

