教育委員会の危機管理意識 | 地方政治の未来を創る 秦野市議会議員  古木勝久

教育委員会の危機管理意識

教育委員会事務局は

「危機管理意識はあった」と言っているけれど?


本日のタウンニュース秦野版に、私が所属する7人会派の「民政会 議会報告」が掲載されました。早速、市民の方から数通のメールを頂戴しました。


教育委員会の放射能と落ち葉対策について、少し詳細にという質問をいただきました。詳細は、当事者である教育委員会事務局にもお尋ねしていただきたいと申し上げましたが、記名文書ですから、私のほうからも、少しだけ解説というか、やり取りと私の考え方を紹介させていただきます。


平成25年3月、第1回定例会一般質問で、

落ち葉使用自粛について、幼稚園への即時対応の遅れを指摘させていただきました。

教育長は、放射能について、危機管理という視点で、市立の園長や学校長などを対象に、大学の専門家の方を招いて、話を聞いていただき、それなりに対応をしたというような答弁をされました。

だから「私どもとしては、危機管理意識がなかったとは思っていない」としています。

非常に曖昧で、意味不明な答弁でした。


落ち葉の使用自粛は、17都県への要請が継続しています。


国は「危険だから落ち葉を使用しないよう」にと、求めたことに、教育委員会事務局はどう対応したかが問題です。


現実に私が調査した結果、使用していた所があります。


明らかにミスと言わざるを得ません。


国の落ち葉の使用自粛の理由は、「落ち葉が土に入り固定化して、土壌に混ざり、やがて放射能が濃縮されて、地下水にどのように影響が出るのか、いまだにそのメカニズムが分からない、落ち葉自体を使用することも含めて自粛」だという説明がありました。


ただし、落ち葉を使って堆肥を製造している業者は、放射能検査も含め県を経て許可申請を国へ提出することになっているということです。


千葉県のある市では平成23年7月の通知を受けて、以後、一般市民に広くPRして、教育施設はもちろんのこと、公園、街路樹などの落ち葉をかき集め、市の清掃工場へ出し、安全を確認してから処理をしたということでした。


ミスをミスと認めないことを「無謬性」(むびゅうせい)という難しい言葉があります。キリスト教からきている言葉らしいですが、日本では一般的に「官僚の無謬性」ということで使用されることがあります。


一般論として、つまり「官僚のやることはまちがいない」ということで、倫理的なこと以外は失敗らしき政策でも一切責任は問われない」ことになっていると解釈されています。


いずれにしても、放射能を軽く考えているようなところがあります。

物理学者の寺田寅彦氏の「正しく、恐れること、是肝要也」と言っていました。


「どうして? どうして落ち葉が使用自粛なのか?」 


ここから、子どもたちをどう守ってあげるのか?


大人であれば、ましてや教育組織であれば、またレーマン(素人)でない教育のトップが、このような思考の流れになっていくのが、ごくごく自然ではないでしょうか。