副市長2人制??
これでいいのか・・・。
副市長2人制
平成20年度から秦野市は副市長が2人です。
先日、一般質問で、他の会派の議員も
その効果を質問していました。
我が会派・民政会の吉村議員、和田議員も疑問を呈しました。
これよりさき、代表質問で我が会派の神倉議員も、財政状況
厳しき折、2人制を厳しく批判しました。
秦野市議会中継録画 平成24年3月 第1回定例会
http://www.hadano-city.stream.jfit.co.jp/
市長の答弁では、2人制の効果の表れとして、様々な角度からの意思決定を可能にしたこと。行政のスピードアップ、トップマネジメントが円滑に進んだことを挙げています。
具体としては「新型インフルエンザの対応」「平和の日の制定」「クリーンセンター地元対応など」「放射能汚染への対応」「子育て支援の多様化への展開」「非常勤職員の規模の大きさから副市長の役割が生かされた」等々、市政の進展に大きな役割を果たしてきた、と言われました。
詳細は民政会・神倉市議の代表質問の市長の答弁をお聞きください。
ざっと、上記のような効果があったということです。
まったく、呆れた話です。
ただ事務事業を列記すれば良いのでしょうか?
「仕事量は、与えられた時間を使い切るまで膨張する」という
有名な公務労働の法則というか、名句があります。
古谷市長に含んで、聞かせてあげたい言葉です。
私は昨年12月定例会で埼玉県や千葉県、都内の自治体の例を挙げて、秦野市の2人制は、全く無駄であると申し上げました。
人口規模、予算規模、職員数などで、神奈川県内を除き、いわゆる類似自治体で、秦野市のように2人制を採用しているところはないことも申し上げました。
秦野市の2倍近い人口を抱える所沢市でも1人制です。秦野市より人口や財政規模が多くても、副市長1人制のところはたくさんあります。
2人制を探す方が困難です。
決してヨソは、ヨソではないはず、他市にできて、秦野市で、
できないはずもありません。
ある人が、副市長2人制は、専門性を活かして技術職系と事務職系があるように分けるべきだと言っていました。ある意味、理が伺えます。
現状では、市長をトップに、副市長1人と部長合議制で十分です。
しかし、現在、秦野市は、おふたりとも事務職系です。千葉県内、厚木市では、特命事項があり、一人の副市長にその任をあてている場合があります。
双頭の壁=地方官僚制度の悪い見本です。
関係が良好な時はいいでしょう。「師弟関係」が一端崩れると
縦割り・派閥の温床になります。A派 VS B派の凄まじい「覇権争い」から始まって「縄張り」までできてしまいます。
歴史学者・政治学者のパーキンソンはイギリスの植民地終焉時代を見事に表現しています。
植民地が終焉して仕事が縮小していくのに、移民局が肥大化して行く現象を見事に捉えています。
Aという官僚は部下を支配したがるが、Bという官僚も、決して並列にはならない。他の部下を支配する。
双頭の壁は厚くて高いです。いつしか決裁を押し付け合い、仕事の進捗はAとBの争いに翻弄される。
最近、職員の皆さんから、決裁のスピード感がなくなったという、ボヤキが聞こえてきそうです。
おふたりの壁が高く、大切な仕事がストップしないでしょうか?
おふたりの間に挟まって、思い悩んでいる幹部職員は
いないでしょうか?
そして、あまりの強大な権力を握っている、おふたりを前に
縮こまっている管理職はいないでしょうか?
市民の方に副市長が2人もいると言うと、大抵の人は驚かれます。そしてお怒りになります。
ちなみに副市長は、市議会議員2人分の「年棒」と
退職金付きだそうです。
副市長の事務量は元々1つでした。
1つの仕事を2人で分けているわけです。
笑い話ですが「2人で一人前だろうか」と、
疑っていた市民もいます。
私は、個人的な感情で物を申しているんじゃありません。
ついでに申し上げると
おふたりとも、優秀な人材だと思っています。
なくてはならない方々だとも思っています。
しかし、それでも私は、集中した権力と権限、権威を持っている
地方官僚制の存在を否定します。