再び、学校事情 | 地方政治の未来を創る 秦野市議会議員  古木勝久

再び、学校事情

元教員・K先生の叫びから

 

12月5日に「学校事情」を書き込みましたが、K先生の「思い」の続きを紹介します。

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一部の破廉恥な教員の行状がマスコミに載せられていますが、

38年の私の体験からすると、教員のほとんどはまじめでよく努力します。ただ、世間知らずで臆病なために、世間や上から要請されたことにさからえず、何でもやってしまう傾向があります。


 

それがどんなに理不尽でも、期待や要請に応えようとするのです。我々の子供時代より今の子どもたちはずっとおとなしくお行儀もよいのですが、世間はなぜか「道徳がなっていない」などと学校をせめたて、文科省も「すべての教科で道徳教育を」などとバカなことを言い、各教科の年間計画にも市の道徳教育研究会が定めた数十の徳目を単元に振り分けて書き込ませるのです。

 

社会科などは何とか格好がつくのですが、数学などは無茶なこじつけになるのは明らかです。7つも8つも「~教育」が持ち込まれ、それを分担して全部やるのです。私などは、「環境教育」「自然教育」「平和教育」「国際理解教育」などをやります。

 

もっともらしく、目標を定めて月別学期別などの年間計画を作ります。その中に必ず体験学習や講演会を組み込みます。

その渉外活動も大変です。「キャリア教育」のための「職業体験学習」では数十の体験先を確保し、計画を立て事前指導をして当日を迎え、分担してみて周り、終了後は感想文、お礼文を持って始業所に行かせて、最後は発表会をやります。

 

いくつかの「~教育」を並行して準備して、それに自然教室、修学旅行、体育祭、マラソン大会、文化祭、合唱コンクールなどの行事が重なります。一体、いつ教科の教育に専念できるのか、学力低下がこの程度なら、日本の教員や子供達がいかに努力しているからの証左です。

 

さらに大部分の先生が部活に従事しています。「~教育」の研究指定校になると、その学校は荒れると言われのは当たり前ですね。


 

日本の過労死社会は学校が準備していると考えている人もいます。教員がへとへとになっている。子ども達も辛いはずです。それを我慢させて尻を叩いているのが日本の教育かもしれません。横浜は小学校1年生から英語活動をさせています。

              

              (原文ママ)

 

                    

 

「~教育」って 秦野市でもものすごくありますね。大中小40以上あります。

 

80年代後半だったと思います。教育課程審議会会長を三浦朱門さんという物書きがやっていました。

 

彼の有名な言葉に「非学・浅学なるも、愚直なる精神を養うべし」(確か、こんなことを言ってました)

 

当時、教育に携わっていた方に解釈していただいたのですが要するに「御馬鹿」は勉強より、ボランティアや根性養うためにスポーツせい!ということらしいですね。

 

当時、障がい者と共に、世田谷ボランティア連絡協議会(世ボ連)を、一緒に立ち上げたばかりでしたが、2011年2月にお亡くなりになった、今は亡き俳優の牟田悌三さんが非常に憤慨したことを覚えています。

 

それから時を経て、件の三浦氏の発意で「ゆとり教育」が実施されました。教育課程審議会のメンバーは奇抜な発言をTVでも煽りました。

 

「円周率3.14なんて、生活に役立つの?」 なんと非科学的な発想。即物的な言葉です。

 

 

こんな短絡的な話が教育課程審議会で真剣に議論されていたんですね。

 

今では、3.14に戻りましたがいきなり円周率が「3」になってしまいました。漫画みたいな話がまじめに議論されていたんです。

 

本当に「世にも恐ろしい話」です。