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生態学者 深野祐也さんの連載「なぜ人は自然を守りたいのか?」、今回は人間の動物に対する気持ちを考察しています。
動物に対してのかわいい、気持ち悪い、恐いという気持ちは、なぜ生まれるのでしょうか。
まず、子どもが暗闇を怖がるのは、見通しが悪い夜に捕食者を恐れるためという仮説があるのだそうです。実際にライオンが人間を襲うのは月が出ていない夜という研究があるのだとか。しかし、暗闇を恐れる傾向は遺伝ではなく、そういう心の仕組みが環境的に受け継がれている可能性があるとのこと。
また、人間の知覚を4段階に分けることで自然に対する感情を理解しやすくなるそうです。無意識的に動物の存在に気づく注意の段階、大型動物の見た目や唸り声に対する恐怖や動物の赤ちゃんをかわいいと感じる感情・情動の段階、自然の景色を美しいと感じたり、人工物を不自然と感じたりする認知・意義の段階、山や森を神聖化したり里山に郷愁を感じたりする文化・価値観の段階となるのだとか。
気持ち悪い、恐いという感情は、単に危険から身を守るということだけでなく、注意・関心を持ち続けることで距離をとる機能もあるようです。そういえば、実際にライオンと遭遇したら恐いですが、写真やイラストで見るとかっこいいと思ったりしてしまいます。
一方、かわいいは、赤ちゃんの顔がかわいく見えることから保護したい気持ちにつながることで、さらに人間同士が世話をし合う関係性にも発展しているのだとか。目が大きい等の特徴を持つベイビーフェイスがアニメキャラでも人気だという研究結果も示されていました。
ただし、かわいい動物だから飼いたいという行動が、世話できないから捨て、それが野生化するという問題もあるそうです。
人間と自然のつながりの歴史から生まれる感情、実に興味深いです。