『未来』秋号 | 古本屋へGO!

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古本屋でのちょっと得した話や本をさがしまわったときのエピソードなどを中心に書きます。他にはフリーペーパーやPR誌の紹介など,本や雑誌に関わるささやかな日常を書いていきたいと思っています。

未來社の季刊PR誌です。

 

 

昨年亡くなった菅野昭正氏の連載「現代見聞録」最後の原稿が今回掲載されました。この遺稿の内容は,「医療の現在をめぐって」と題し,医療現場におけるスタッフと患者との間に存在する「権力」を指摘するものでした。

 

氏も述べているように,最新の医療機器によって検査の質が向上し,救われる命が増えたのは喜ばしいことです。しかし,反面,モニターに映し出される数値や画像ばかりに目がいき,患者を診ていないのでは,と感じることが私にはあります。

 

検査,数値による判定,それを上がる・下げるための投薬。機械的に進められてはいないかと思いながらも,自分の健康や命を考えると従うしかない,そこに「権力」関係はないのか。私も考えさせられました。

 

改めて菅野氏の冥福を祈りたいと思います。