未來社の季刊PR誌です。
昨年亡くなった菅野昭正氏の連載「現代見聞録」最後の原稿が今回掲載されました。この遺稿の内容は,「医療の現在をめぐって」と題し,医療現場におけるスタッフと患者との間に存在する「権力」を指摘するものでした。
氏も述べているように,最新の医療機器によって検査の質が向上し,救われる命が増えたのは喜ばしいことです。しかし,反面,モニターに映し出される数値や画像ばかりに目がいき,患者を診ていないのでは,と感じることが私にはあります。
検査,数値による判定,それを上がる・下げるための投薬。機械的に進められてはいないかと思いながらも,自分の健康や命を考えると従うしかない,そこに「権力」関係はないのか。私も考えさせられました。
改めて菅野氏の冥福を祈りたいと思います。