岩波書店のPR誌です。
巻頭エッセイは,日本語学者 今野真二さん。
日本語は,表意文字である漢字と表音文字である仮名をもち,独特に発達した言葉であることを指摘する内容でした。覚える方は大変なのですが,子どもの頃から慣れてしまえば,なんとかこなしていますね。だからといって,日本人が優れているとか,思わないですけど。
ロシア文学研究者 沼野恭子さんの「戦時下の詩人 〜スリヴィンスキー氏との対話」は,岩波書店から昨年刊行された『戦争語彙集』の著者であるオスタップ・スリヴィンスキーとの対談をまとめたもの。
同書を執筆した動機,収録した言葉,芸術・文化の存在意義について語られています。
「バスタブ」=「家の中で一番安全な場所」,「キノコ」=「爆発によるキノコ雲」,「雷」=「空襲警報」など,戦争により本来の意味で使われなくなった言葉たちが,命がけで暮らす人々の様子を表しています。
それでも,芸術が希望の光となることを願う姿勢に頭が下がります。
新刊で注目したのは,次の本です。
渡辺政隆『〈生かし生かされ〉の自然史 〜共生と進化をめぐる16話〜』
※地球上の生物同士の関わりを綴ったエッセイ集。
復本一郎編『正岡子規スケッチ帖』岩波文庫
※子規の絵をオールカラーで3つの画帖から収録だそうです。どんな作品なのでしょうか。
石川九楊『ひらがなの世界 〜文字が生む美意識〜』岩波新書
※ひらがなから考える言葉と美意識。文字の真の美しさとは何か,気になります。