『図書』5月号 | 古本屋へGO!

古本屋へGO!

古本屋でのちょっとしたエピソードなどを中心に書いています。他にはフリーマガジンやPR誌の紹介など,本や雑誌に関わるささやかな日常を書いていきたいと思っています。

岩波書店のPR誌です。

 

 

巻頭エッセイは,日本語学者 今野真二さん。

 

日本語は,表意文字である漢字と表音文字である仮名をもち,独特に発達した言葉であることを指摘する内容でした。覚える方は大変なのですが,子どもの頃から慣れてしまえば,なんとかこなしていますね。だからといって,日本人が優れているとか,思わないですけど。

 

 

ロシア文学研究者 沼野恭子さんの「戦時下の詩人 〜スリヴィンスキー氏との対話」は,岩波書店から昨年刊行された『戦争語彙集』の著者であるオスタップ・スリヴィンスキーとの対談をまとめたもの。

 

同書を執筆した動機,収録した言葉,芸術・文化の存在意義について語られています。

 

「バスタブ」=「家の中で一番安全な場所」,「キノコ」=「爆発によるキノコ雲」,「雷」=「空襲警報」など,戦争により本来の意味で使われなくなった言葉たちが,命がけで暮らす人々の様子を表しています。

 

それでも,芸術が希望の光となることを願う姿勢に頭が下がります。

 

 

 

新刊で注目したのは,次の本です。

 

 

渡辺政隆『〈生かし生かされ〉の自然史 〜共生と進化をめぐる16話〜』

 

※地球上の生物同士の関わりを綴ったエッセイ集。

 

 

 

復本一郎編『正岡子規スケッチ帖』岩波文庫

 

※子規の絵をオールカラーで3つの画帖から収録だそうです。どんな作品なのでしょうか。

 

 

 

石川九楊『ひらがなの世界 〜文字が生む美意識〜』岩波新書

 

※ひらがなから考える言葉と美意識。文字の真の美しさとは何か,気になります。