徳間書店のフリー文芸誌です。
まずは,「第24回 大藪春彦賞」発表の記事から。
武内 涼さん,辻堂ゆめさんの2名が受賞。武内さんは本誌今月号から新連載を開始,辻堂さんは今月号に受賞記念特別読み切りを掲載となりました。
辻堂さんの読み切り作品「夕焼け空と三輪車」は,引きこもり中年男の哀しみと絶望が描かれたミステリー。こんな家庭,実際にあるのかも,とふと思ってしまいました。
「正常」な側の両親の異常な冷酷さ。殺人者になってしまった息子より,そちらの方が怖い印象でした。
サメマチオさんの連載漫画「追読 人間臨終図巻」,今回は文豪揃い。
サマセット・モーム,リルケ,フットレル,トーマス・マン,ヘルマン・ヘッセが登場です。
絶望,死の病,不安,生への執着,誰もが悩み多き晩年だったようです。
生きているうちに成功した人もしなかった人も,名作を生み出す才能と本人の幸せは必ずしも一致しないことを毎回感じます。
そして,今号は亡くなった,西村京太郎さんの追悼特集も。
女優 山村紅葉さんが故人との思い出を,推理小説研究家 山前 譲さんが日本ミステリー界における業績を,それぞれ語っています。