黒井千次『老いの味わい』中公新書 2014年 | 古本屋へGO!

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古本屋でのちょっと得した話や本をさがしまわったときのエピソードなどを中心に書きます。他にはフリーペーパーやPR誌の紹介など,本や雑誌に関わるささやかな日常を書いていきたいと思っています。

前著『老いのかたち』では70代だった著者が,80歳を超えて感じるところをエッセイとして綴った続編です。

 

前回と同じく,私が注目した意見をまとめてみました。

 

 

断捨離はよいが,必要な物の在処までわからなくなってしまうのは困る。馴染んだ置き場所があるのだから。

 

予定を立てていながら何もしなかった日の後味の悪さは老いた身にもある。日々は無情に過ぎていく。

 

80代にもなると,物忘れ自体をもはや気にしなくなる。話題にすらならなくなる。

 

気にしていることなので「元気」と「病気」の話題は避ける。ただし,本人が自分の病気について熱く語るのはかまわない。

 

老いた五感から語られる言葉には新しい発見がある。

 

ゆとりと怠惰は紙一重。

 

不意に甦る子どもの頃の記憶。

 

階段をのぼれるのは,健康のバロメーター。

 

勘違いの思い込みは生々しい幻を見せるが,現実は誤った記憶とは違っている。

 

あまりに先のことよりも1年1年を生きていく。

 

自分の失敗が予想通りに起きてしまう。

 

 

勘違いの思い込み,私もありますね。捜し物をしているときとか,偽りの記憶がはっきりとした映像を見せるものだから,つい騙されてしまいます。見つかった書類は全く違う書式だったりして。

 

でも,老いは嫌なことばかりでなく,楽しめるものと思いたいです。