橋本武『<銀の匙>の国語授業』岩波ジュニア新書 2012年 | 古本屋へGO!

古本屋へGO!

古本屋でのちょっと得した話や本をさがしまわったときのエピソードなどを中心に書きます。他にはフリーペーパーやPR誌の紹介など,本や雑誌に関わるささやかな日常を書いていきたいと思っています。

中勘助『銀の匙』をテキストとして国語授業をされてこられた橋本氏が自身の半生を振り返る内容です。

タイトルから,授業の具体的な様子がわかると思っていたのですが,そちらについては他の本の方が詳しいようです。ただ,当時のプリントのコピーや使い方は掲載されています。

こちらは,その授業を裏で支えてきた努力や苦労,工夫の部分が主に描かれています。特にプリントづくりのためにガリ版印刷のエキスパートにまでなってしまった点に驚きです。

私も小学生の頃,鉄筆で蠟原紙に書いたことありますが,すぐに破れたりして苦労した記憶があります。橋本氏のガリ版プリントの見事なこと。なんと古典学習のために草書まで書いているではないですか。

プリントだけではありません。わからないことがあれば横道にそれて調べる,作者の行動を追体験する,作者に質問する,など充実した授業ぶりがうかがわれます。

いろいろなところで授業実践が評価されているのもわかる気がしました。