隠れた名画を巡る二人の鑑定人のお話と聞いていたのですが,出だしは母娘の断絶に悩む母親の話。美術館に勤めてはいるものの,これがどうして?と思っていたら,あれよあれよという間に世界を駈けて美術界の裏側に。名画を巡る陰謀や駆け引きは,まるで『ダ・ヴィンチ・コード』の世界。
そして,アンリ・ルソーに魅せられた研究者二人の情熱と苦悩。時折はさまれる,作中作となるルソーと彼の絵のモデルとなる女性ヤドヴィガの物語。鑑定を依頼された二人の背後でうごめく美術界の大物達とインターポール。二人の出す結論とは。
手に汗にぎるミステリーと最後の最後でのどんでん返し。やはり,これは原田版『ダ・ヴィンチ・コード』? そういえば,あちらの作者もミスター・ブラウンでしたね。
ラストは爽やかな締めくくりで,ほっとしました。
とにかく,ストーリーも作中作も含めて,どこまでが真実? の私は,ルソーの伝記やら評伝やらをかたっぱしから読みたい気分になったのでした。