『春秋』12月号 | 古本屋へGO!

古本屋へGO!

古本屋でのちょっと得した話や本をさがしまわったときのエピソードなどを中心に書きます。他にはフリーペーパーやPR誌の紹介など,本や雑誌に関わるささやかな日常を書いていきたいと思っています。

特集は「いまこそハイエクに学べ ~『ハイエク全集・第Ⅱ期』完結記念」。

吉野裕介「東アジアでハイエクはどう読まれてきたのか」,岩村充「ハイエクの『貨幣論』は間違っていたのか,山中優「ニッポンのデモクラシーのゆくえ ~ハイエクの『議会制改革案』から考える」,会田弘継「思想史で読むアメリカ大統領選 ~ハイエクの余白に」の4本の論考が掲載されています。

私もハイエクはあまり読んだことないのですが,これらのタイトルを見ただけでもハイエクが単なる経済学者におさまらない思想家であったことが,なんとなくわかりました。中身を読んでみたら,やはり各国で経済にとどまらず政治思想などにも影響を与えているようです。

その全体像を知るために,同社から発行されている伝記『フリードリヒ・ハイエク』(ラニー・エーベンシュタイン著)をまず読んでみたくなりました。



桒形亜樹子氏の「フローベルガーと私」は連載2回目。今回はフローベルガーとその師匠であったフレスコバルディとの関係を中心に紹介しています。

フレスコバルディといえば初期バロック音楽の作曲家・オルガン奏者として知られる人物。クラシックギターでも「アリアと変奏」などが演奏されているので名前は聞き覚えがありました。フローベルガー関連で意外な人物が出てきたものです。単に私が音楽史に疎いだけなのかもしれませんが。



川本三郎氏の新連載「なつかしのヨーロッパ映画」が紹介するのは,ポーランド映画「夜行列車」(1959)。列車のコンパートメントを舞台とした人間模様が描かれている様子。イエス・キリストのエピソードを彷彿させるシーンもいくつか織り込まれるなど,なかなか優れた映画のようです。

列車のコンパートメントというと,日本ではなじみがないのですが,外国映画ではけっこう出てきますね。ヒッチコック作品ではミステリーの発端だったり,007では殺し屋との対決の場だったり,ハリー・ポッターでは仲間との憩いの場だったりしたのが思い出されます。そういえば,「オリエンタル急行殺人事件」もありました。

ところで肝心の「夜行列車」ですが,DVD化されていないか調べてみたところ,2010年に出ていることがわかりました。最寄りのTSUTAYAで探してみたいです。




今月の新刊で注目したのは次の本です。


山川宗玄『生きる』

※難しい仏教用語を使わず,1話も短い禅エッセイだそうです。



山本美芽『自分の音,聴いてる? ~発想を変えるピアノ・レッスン』

※そうなんですよね。ピアノに限らず,弾くだけで必死な状態だと自分の音がわからないものです。練習しないでレッスンのときになって慌てているとそういうことに。経験者は語る…です。