ちくま新書から『タブーの正体! ~マスコミが「あのこと」に触れない理由』を出した川端幹人さんによるエッセイを興味深く読みました。
はじめに東電や原発に対する批判はネットでいくら飛び交っても現実は何も変わっていないという鋭い指摘が。マスコミだけでなくネットでもスポンサー批判ができない状況があるとか,マスコミは前もって自主規制してしまうために自分達は圧力をかけられていないと勘違いしてしまうとか,いろいろあるのだそうです。
そんなメディア界の様々なタブー,知りたいです。
連載「世の中ラボ」で斎藤美奈子さんが3.11関連書に続いて取り上げたのは,「戦争の語り方」。戦争に関しては,反戦と好戦の二つの視点で描かれることが多く,そのどちらもが定型化して再生産されているのだとか。
確かに私自身を振り返ってみても,戦争は嫌だ,反対だという自分と戦闘機や戦車のプラモデルをかっこいいと思ってしまう自分とが存在しています。悲惨な反戦映画に感動するのに,特撮映画の戦闘シーンに興奮したりもします。
斎藤さんは戦後世代を親の戦争体験を聞かされた60年代までの世代と,学校教育やメディアでしか戦争を教えられていない70年代以降の第二世代とに分け,第二の世代にいかに戦争を語るかが重要なのではと指摘しています。
2月の新刊で注目したのは次の本です。
河北新報社編集局『再び,立ち上がる! ~河北新報,東日本大震災の記録』
※地元新聞社による震災と再生に向けての記録のようです。
青山拓央『分析哲学講義』ちくま新書
※分析哲学の概略を知りたいと思ったもので。
デレク・ウォール『緑の政治ガイドブック』ちくま新書
※緑の党の元主席議長が語る持続可能な社会とは。
宮本みち子『若者が無縁化する』ちくま新書
※『若者が「社会的弱者」に転落する』の著者による新刊です。
中井久夫『「伝える」ことと「伝わる」こと』ちくま学芸文庫
※著名な精神科医による論集。
絓秀実『反原発の思想史』筑摩選書
※冷戦からエコロジー運動等を経てフクシマにたどりつく反原発思想の変遷をとらえた書だそうです。