『図書』10月号 | 古本屋へGO!

古本屋へGO!

古本屋でのちょっと得した話や本をさがしまわったときのエピソードなどを中心に書きます。他にはフリーペーパーやPR誌の紹介など,本や雑誌に関わるささやかな日常を書いていきたいと思っています。

岩波書店のPR誌です。

今月は丸田祥三氏の「子ども番組にかけた情熱~仮面ライダーとものづくりのプロの時代~」が70~80年代の特撮ヒーローもの制作サイドの思い出を語っていて面白かったです。私ら子どもは見て楽しんでいるだけでしたが,子ども番組というだけでスタッフが不当に低く見られ苦労していたなんて知りませんでした。

でも,ものづくりのプロとして子ども相手だからと手を抜くこともなく必死にがんばってくださったことがよくわかりました。裏方のスタッフこそヒーローだったのですね。

続いては高橋睦郎氏の連載「詩の授業」。今回は『古今集』や『万葉集』を取り上げています。昔の歌から日本語の歴史が垣間見えるところが興味深いです。動詞の原型は実は命令形なのではという氏の持論も詩人ならではのものだと思います。

最後に青柳いづみこ氏の連載「六本指のゴルトベルク」が演奏ミスをしてはいけないという,ピアニストの強迫観念めいた心理について考察していて面白かったです。クラシックはどの楽器も多かれ少なかれそういうところがあるのかなと思いますが,ピアノは特にその傾向が強いのでしょうか。


新刊案内を見て興味を持ったのは次の本です。


魚柄仁之助『食べかた上手だった日本人~よみがえる昭和モダン時代の知恵~』

※70年前の食卓を資料をもとに復元したというので見てみたいです。



松田武『戦後日本におけるアメリカのソフト・パワー~半永久的依存の起源~』

※戦後からのアメリカによる対日文化政策が現在までどのような影響を及ぼしているのか興味があります。



イリイチ/サンダース『ABC』岩波モダンクラシックス

※言語と民衆の関係を解明するというところに興味を持ちました。


かつての名著が「岩波モダンクラシックス」というシリーズで新装版で復活するのはうれしいです。でも値段がかつてよりだいぶ上がったような…。年月たっているので仕方ないのですが。