こんにちは。
NPO法人CLE協会(色彩生涯教育協会)の
マジカルカラーリスト 近藤智美です。
今日は見つけたけど
どうやってブログにまとめようか
困っていた内容について。
資生堂の人が書いた
ファンデーションに関する論文が
雑誌に紹介されてました。
なんで気になったかというと、
カラーデザイン検定2級対策のときに
紫外線とかの話のなかで
ファンデーションは太陽の光から守る役割があって
あと、お肌にツヤが出るようにするには
内部反射光の拡散があると、シワたるみに作用するって
話があったよなぁって思って・・・。
そういうことを
実際に論文で見つけると
何が書いてあるんだろうって思うんだけど
中身は難しすぎて
理解ができません、私の頭では・・・。
じっくり読めるときまで
って思うと、時間ばかりが過ぎちゃうんですよね~。
で!
今日は読んでみました。
まとめるぞ!!!
ファンデーションというのは、そもそも
「シミやソバカスなどの色むら、毛穴、小じわなどの凹凸をカバーし
全体を均一に見せるためのもの。」
はい。おっしゃるとおり。
でも、均一にするには十分な厚みがいるんだって。
かなり厚く塗ったとしても、10 μm
それに対して、小じわや毛穴の高低差は 100 μm
なんだって。
wwじゃあ、隠れないじゃん!!
厚塗りもしたくないよ~。
というのは、資生堂さんはちゃんとお見通しです。
「ユーザーの希望として、素肌らしい自然な質感のまま、
シミやソバカスをしっかりカバーしたい」
はい。そのとおりです。
素肌らしい質感というのが、皮膚表面化散乱に由来するのだそうで
それを活かしたファンデーションってのを開発しましたよって
紹介されていました。
皮膚の表面付近を構成する
角層、表皮、真皮は半透明な組織であるため、
大部分の光は内部奥深くまではいって、
広い範囲に拡散する。
そのときの可視光線は波長によって違っているということ。
肌の質感は光の表面化散乱に関係していること
特に可視光線の長波長側、赤色光が重要であること、を
実験をまじえながら、データとともに解説されていました。
論文はそこからさらに
数式やら実験データが続くのですが、
ファンデーションって
そうやって開発されてきたんだって思うと
実験の賜物というか
なんかすごいなぁって思いました。
で、結論。
どんなファンデーションを開発したか。
1つは
長波長側の光吸収を低下させること。
ファンデーション外観色の彩度、明度が非常に高くなるが
自然な仕上がりとともに明るく仕上がる特長がある。
もう1つは
長波長側の光散乱が短波長側に比べて相対的に小さい
ものを使用して作ること。
それによって、ナチュラル感のある仕上がりが得られる。
その特徴を生かした
ファンデーションが資生堂さんから出るはずですが
製品とこの論文とがつながるかどうかは・・・・
・・・・・・・・
微妙・・・です。
でも、たまにはこういうのも
読んでみるとおもしろい。
参考文献:
勝山智祐:“皮膚の表面下散乱特性を利用したファンデーション”、
光アライアンス、Vol. 30, No. 6, pp.15-19(2019)
ファンデーションはやっぱ色からかなぁ。 笑
でも、光学的特性がすごく関係していて
考えて作られているんだなぁっていうのも
びっくりですね。
さて、
むずかしいのはさておき
楽しいお知らせ。
8月3日カラフル祭り。
時間は
12:30~16:00
で短めですが、今回もワークショップとか
楽しそうです。
遊びに来て下さいね。

