こんにちは。
NPO法人CLE協会(色彩生涯教育協会)の
マジカルカラーリスト、近藤智美です。

 

私はちょうど戦隊シリーズとともに
子ども時代を過ごしましたので、
初代のゴレンジャーが、
一番なじみがあります(笑 年齢がバレますね)。

 

みなさんはいかがでしょうか。

 

こういうのって子どもの頃は見ていても、
大きくなると見なくなります。
が、
なんと!
私の場合、子育てのときに、
違う戦隊シリーズを見るようになりました。
子どもを喜ばせてあげたくて、
ライブ(というかショー!?)を観にいったりもしました。
そこでは、
ママたちが子どもよりもヒーローたちに
キャーキャーしている姿に唖然としました。笑

 

さて、この戦隊シリーズのキャラクターは、
「色」が好きな人にとっては
なんとも親しみがあるものです。

 

なぜなら、
キャラクターが着ているスーツの色が
そのままキャラクターの性格とぴったりだからです。

ゴレンジャーでいえば・・・・・、
赤レンジャー。しっかり者で熱い想いで統率するリーダーの色。
青レンジャー。赤レンジャーとは対照的な性格で、時折意見があわないときもあり。クールに物事を見て、そのキャラクターを活かして、全員をまとめます。
黄レンジャー。黄色だから(?!)カレーが大好きで食いしん坊なんてキャラでした。笑 コミュニケーションがうまくて、ユニークで明るい、にくめない人気者。
緑レンジャー。いつもみんなを見守って、うまくまとめてくれる穏やかな癒しキャラ。
桃レンジャー。メンバーのなかの紅一点。やさしくて女性らしく、でも正義感も強い、愛らしいキャラ。
でしたよねぇ。
なつかしく思われる人も多いのではないでしょうか。

 

この戦隊シリーズのキャラクターの色、
代々受け継がれていっています。

 

どのシリーズになっても赤がリーダーですね。

 

そのうち、シルバーやゴールドなんて新しいキャラもいましたが、
基本的に、赤・青・黄が必須キャラで、ずっと続いているように思います。

 

キャラクターを「色」で表現するのは、
何も戦隊シリーズだけではありません。

 

アイドルグループだってそうです。
性格だけでなく、時代背景を表現したり、
色で訴えかけていることっていっぱいあるのです。

 

特に、映画は、色をうまく使って表現しています。

 

以前、ディズニーの『インサイド・ヘッド』のことも書きましたが、
この映画は、11歳の少女の頭の中を舞台に、
喜び、怒り、嫌悪、恐れ、悲しみといった感情が
5人のキャラクターとなり、物語を繰り広げるものでした。
 

この映画も、それぞれの感情のキャラクターを
「色」を使って効果的に表現していました。

ヨロコビ(Joy)は、オレンジ(光の色)。
陽気で喜びと軽快さのみなぎる色。それに、とってもポジティブ。

 

カナシミ(Sadness)は青。
内にこもる憂うつを感じる色。自分のネガティブ発言に落ち込みながらも、人の心に寄り添い、鎮静させることができます。

 

イカリ(Anger)は赤。
怒りが爆発すると、暴走してしまうエネルギーがある。情熱や愛情も溢れています。

 

ビビリ(Fear)は紫。
いつも危険から身を守る心配をして、注意深く物事を見守っています。

 

ムカムカ(Disgust)は緑。
緑は、安らぎや癒しの色だけれど、ムカムカは気分屋で文句が多い。緑は、国や文化によっては色の持つ意味合いが大きく変わるんですよね。英語で「green eye」は嫉妬の意味だったりします。また、ライリーの大嫌いなピーマンの色です。ムカムカの原語「Disgust」は嫌悪。嫌なことを察知してライリーの安全を確保します。

 

戦隊シリーズにしろ、
「インサイド・ヘッド」にしろ、
キャラクターの色に注目すると、
ますますストーリーが楽しくなりますね。

 

そして、キャラクターの色に
注目していただきたい映画のご紹介です。

 

8月26日公開の『ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影』!! 
この映画に出てくるキャラクターはカメです。
4匹のカメが突然変異で超能力を得て、
忍者風のヒーローとして活躍する
「Teenage Mutant Ninja Turtles」シリーズの2作目です。

 

キャラクターの名前はルネサンスのころを
彷彿するようなステキな名前だったりします。
ひとりひとり(一匹一匹?)ご紹介しますね。

まず「レオナルド」。青色です。
タートルズのリーダーです。
4人の中で一番マジメで、責任感も強いです。
戦隊シリーズとはちがって、
青がリーダーなんですよね。
どうしてそうなのか、
映画を観てそれぞれの関係に注目したいところです。
冷静・真面目さをアピールしたいのかしら。

 

「ラファエロ」は赤色です。
タートルズの特攻隊長です。
短期で暴れん坊なタフガイ。
情熱的なイメージは赤が最適ですね。

 

「ミケランジェロ」はオレンジ色です。
タートルズのムードメーカーです。
お調子者で愛嬌たっぷり、
ピザをこよなく愛しています。
人がまわりに集まる親しみやすさを、
オレンジで表現しています。
オレンジは自分だけでなく
周りも巻き込んで楽しみたい色なのです。

 

「ドナテロ」は紫色です。
タートルズの頭脳派で、
メカに強い天才発明家です。
創造性だったりハイテクに精通している感じが紫色なのでしょうね。

 

この映画も、
キャラクターの中に、
色と性格を一致させています。

 

色がどんなふうに効果的な演出をしているかは
観てのお楽しみ。
私も楽しみにしています。