こんにちは。
NPO法人CLE協会（色彩生涯教育協会）の
マジカルカラーリスト、近藤智美です。
今日はとってもいいお天気で、
暑い一日となりましたね。
お昼休みに外に出てみると、
空は真っ青でした。
雲ひとつない真っ青な空って、
本当に見ていて気持ちいいですね。
ところで、
昼間の空はどうして青く見えて、
夕焼け空になると、
赤く見えるのはなぜなのでしょうか。
空の色の前に、
太陽の光についてから説明していきますね。
太陽の光は、何色でしょうか。
もしかしたら、
意識してみたことがないかもしれませんね。
太陽の光は白っぽく見えています。
でも、この光は、
実は、さまざまな色の光がまじっているのです。
虹を見たことがあるでしょう？
虹というのは、
雨上がりなどによく見ることができるのですが、
それは空気中にたくさんの水のつぶが
ただよっているからです。
太陽の光が、
そのつぶの中ではね返ったときに、
反射や屈折が起き、
それによって見えるのが虹なのです。
このように、
太陽の光には、
いろいろな色の光が入っているのですね。
そして、そのいろいろな色の光は、
色によって波長が違います。
「波長」というのは、
漢字で書くとおり、
「波の長さ」のことです。
この「波」を持っているものの中には、
音波や電波、光などがあります。
波長は、ひとつの波から次の波までの
「一波（ひとなみ）」分の長さを指します。
色でいえば、
波長の長いものは赤色、
波長の短いものは青色になります。
音で言うと、
波長の短いものは、女性の声などの高い音になるし、
波長の長いものは、男性の声などの低い音になります。
では、
そろそろ本題の
「空がどうして青く見えるのか」という
理由についてお話しますね。
太陽光は、
地球の空気層（大気圏）に入ると
空気中の細かいチリにぶつかって、
光の向きが変わります。
そこで、
波長の短いもの（赤よりも青のほうが波長が短い）は、
それだけ細かいチリにぶつかる確率が高いので、
あちらこちらに光が散らばりやすいのです。
波長の短い青い光が
空いっぱいに散らばっていることによって、
空が青く見えるのです。
じゃあ、このとき、
波長の長い赤い光はどうなっているかというと、
細かいチリの間をス～イスイと通り抜けています。
だから、空が赤く見えたりしないのです。
でも、夕方になると、
空は夕焼けの赤い空になりますよね。
青い空のときとは何が違っているのでしょうか？
これは、
太陽光が空気層を通るときの距離に
関係があるのです。
昼間の太陽は
時間がたつにつれ、
位置が真上から横に移動していきます。
そうすると、
太陽光の空気層を通る距離は、
真上に比べて横のほうが距離が長くなります。
昼間は、
波長の長い赤い光は、
細かいチリの間を通り抜けていましたが、
細かいチリにぶつかり散らばり始めます。
というのは、
長い波長の光は、
散乱されにくくて遠くまで伝わるという
性質があるのです。
そして、
青い光は波長が短いので、
遠くまで光は届かなくて、
私たちには赤い光のみが散らばった空が目にうつるので、
夕焼けの空が赤く見えるというワケなのです。
こういう原理を利用したものに、
光通信があります。
光通信では、
光ファイバーの中での散乱を少なく、
そして遠くまで伝わるように、
少し波長の長い光を使っているのですよ。
自然から学んで応用されていることは
いっぱいありますね。
空の色をみながら、
光の波長が細かいチリにぶつかっている様子を
想像すると、
なにか面白いアイディアが浮かぶかもしれませんね！？