3月23日。4回目にして、平成最後の福岡特撮座談会は手塚昌明監督をお招きしました。
当日、会場でお話したのですが、3年前に福岡特撮座談会を考えていた頃、その年の6月に手塚昌明監督とお会いする機会を作っていただきました。
「福岡へ行って良いよ」と、その時点では影も形もなかった素人イベントへの出演を快諾していただき、言い表せない感激と、地方都市での素人による、トークイベントの開催という挑戦への不安に、背中を押していただきました。
福岡特撮座談会を開催していく中で、手塚監督をお招きする時の事をずっと心の片隅に考えていました。
ですので、昨年秋の薩摩剣八郎さんの座談会の後、すぐに手塚監督に次の座談会をお願いしました。
快諾をいただいた後、昨年12月の特撮のDNA 蒲田展のトークショーの前、今年2月の朝日映劇さんのトークショーの後にお忙しい中にも関わらず、打ち合わせに貴重なお時間をいただきました。
この福岡の座談会を盛り上げる為に、様々なご協力や無理を聞いてをいただき、手塚監督への感謝の気持ちは、とても言い尽くせません。
今回初の試みの来場者プレゼントのカチンコ型アクリルキーホルダー、
3種類あるうちの1種ずつに手塚監督にサインを入れていただきました!
今回、第1部の聞き手をお願いしました橋本拓之さんは、2回目の福岡特撮座談会からご参加いただいています。
橋本さんと初めてお会いした、特撮のDNA 佐賀展で、手塚監督のデビュー作「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」に登場する、GグラスパーのIDカードを自作されて、見せていただいた事がとても印象深くて、聞き手をお願いしました。
橋本さんは福岡県外にお住まいなのですが、会場の下見と関係者打ち合わせの為に、その週の頭には、わざわざ福岡までお越しいただきました!
聞き手の為に、様々な書籍や映像資料で勉強されたようで、座談会当日、手塚監督をお迎えする為の福岡空港までの道中、びっしりと書きこまれた質問用のレジュメを見て、お願いして良かった……と心から思いました。
橋本さんには、手塚監督の控室用にウェルカムボードも描いていただきました!
散りばめられた手塚監督作品の要素、お分かりでしょうか?
第1部の橋本さんのご担当は、手塚監督が「キングコング対ゴジラ」に憧れた幼年時代から、映画業界に足を踏み入れられて、助監督として東宝特撮に参加された頃まででした。
どちらかといえば、巨大怪獣系の特撮作品を好まれた手塚少年。
水野久美さんのお名前が出た時、その頃に戻ったかのように憧れの気持ちで目を輝かせられていたように私は思いました。
そんな手塚少年が、映画監督になられてゴジラを撮られて水野久美さんを演出される……どんなお気持ちだったのでしょう。
助監督時代のお話としましては、川北紘一監督から任されたという、CD-ROMのゴジラスタジオムービーツアーのセレクトのお話、ファルムを裏焼きしてバリエーションを増やされたという、お話が特に印象に残りました。既存の物を単純に選ぶのではなく、そこに工夫を加える……どこか手塚監督作品の細部への拘りに通じるものを感じました。
第2部の聞き手は、私が担当させていただきました。
主に手塚昌明監督作品について込められた想いや、「一番の違いは、人間以外の物を撮った事だった」と、あまりお聞きした事がない「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」での特撮B班を担当されたお話は、とても興味深いものがありました。
今のところ手塚監督が最後にゴジラ映画を演出された、「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」は私の生涯のベスト映画です。
私情にはなりましたが、この映画への想いを壇上で手塚監督にお伝えでき、感無量でした。
時間が限られていた都合で駆け足にはなりましたが、事前に寄せられた、皆さんからお預かりした質問にも全てお答えいただきました。
聞き手の橋本さんや私、集まった質問へ、「ここだけの話」やユーモアを加えて、面白くお答えいただき、手塚監督のトークセンスには脱帽するばかりでした。
また、ゴジラ作品を(手塚監督の)「子供達に向けて撮った」と言われていたのには、大いに腑に落ちるものを感じました。
第2部のトークの後、今回の座談会の副読本(と勝手に言っています)サークル・TMPのmayokoさんの「はじめての手塚昌明」をPRさせていただきました。
「物作りに挑む若い人たちに読んで欲しい」
と手塚監督は語られていましたが、幼年期から映画業界入りした、若き日の手塚監督の日々が綴られた、今までにない手塚監督のインタビュー本です!
実は私は考えていた本のPRを忘れてしまい、頭が真っ白になってしまった時があったのですが……手塚監督に上手くまとめていただきました。
その後、大分は日田のゆるキャラ・ナシロー君を交えたフォッセッションを行いました!
サイン会では、手塚監督からある「お土産」が参加者の皆さんに配られ、お願いして福岡まで持ってきていただきました、手塚監督の秘蔵の品が披露され、それを参加者の皆様に、直に手にとって見ていただきました!
具体的に書けない事が、本当に申し訳ないのですが、手塚監督による前代未聞の大大大大大サービスでした。
会場の時間の都合で後半は駆け足になりましたが、時間のギリギリまで、手塚監督は九州の特撮ファンの交流を楽しまれていました!
会場を出て、那珂川を挟んで反対側にある水上公園から中洲をバックに記念撮影しました。
今回の会場・アクア博多は「空の大怪獣 ラドン」でラドンが上空を通過し、衝撃波でダメージを受ける城山ホテルがあった場所です。
水上公園の植え込みに鳥?の像があり、「ラドンだ!」と関係者の皆ではしゃぎました(笑)
7時半から、川端の「天下の焼き鳥 信秀」にて打ち上げを兼ねた懇親会を行いました。
手塚監督から「焼き鳥が食べたい!」とリクエストをいただいていて、福岡で有名な信秀さんにご案内しました。
手塚監督にも気に入っていただいたと思います。
今回は参加者全員ではなく、お声がけした方14人くらいの会でしたが、会話も弾み、楽しい会となりました。
この店のすぐに側に博多座があるのと、店主が北島三郎さんと親しい関係で、芸能人も多く訪れる店です。
店の壁には北島三郎の舞台に出られた時の星由里子さんの写真も飾ってあり、帰り際に手塚監督と大将が、星さんが来られた時の話をされていました。
ここで散会し、最後に中洲をバックに残っていたメンバーと手塚監督と記念撮影大会となりました。
翌・3月24日も、飛行機のお時間まで、手塚監督簡単に福岡市内をご案内しました。
休憩された某コーヒー店にて、特撮のみならず、現場に付かれた日本映画の数々の逸話をお聞きできました!
座談会本編のみならず、ご連絡のメールから在福中、帰られる間際まで非常に数多くの面白いお話をお聞かせいただきました。後に手塚監督からメールをいただき、「ちょっと喋り過ぎたかなぁ」と言われていましたが、「本当に楽しいお話をありがとうございました!」という気持ちしかありません(笑)
このレポートを書くにあたって、どのように手塚監督のトークの面白さをお伝えしようか悩み、何度も録画を見返しましたが、その悩みを忘れて唸り、笑い転げました(笑)
勿論当日も笑いが絶えない会場でした(笑)
これを読まれている皆様。
どこかで手塚監督のトークショーがあれば、是非ご参加ください!
体験していただくのが一番早いです(笑)
私自身、全国で手塚監督のお話をお聞きしてきましたが、今回お招きして、手塚監督が数々のトークショーに招かれている理由がよく分かりました。
最後に福岡空港でラーメン・海鳴(うなり)でお食事されてから、昼過ぎの飛行機で帰路に。
手塚監督、本当にありがとうございました。
スタッフで関わった方、九州全国から参加してくださった方、企画協力のmayokoさん、関東・関西で援護で告知してくれた皆様、本当にありがとうございました。
特撮ファンでもある手塚監督だからこそ、地方の特撮ファンの気持ちを理解してくださり、最大級のサービスをプレゼントしてくださったと思います。
いつか、手塚監督をまたお招きしたいと思っています。
【スタッフ】
共同開催:ゆーずー無碍
総合司会:飛翔掘削
写真撮影・サイン会プロデュース:アル
写真撮影・アクリルキーホルダーデザイン:おがっちょ
会場デザイン:さるだな
会計・会場協力:和泉式部
聞き手:橋本拓之
企画・幹事・アクリルキーホルダーデザイン・聞き手:TOMIY27
福岡特撮座談会・ロゴデザイン:八重樫紀史
企画協力:mayoko(TMP)
【参考文献&SPECIAL THANKS】
「はじめての手塚昌明」(TMP)mayoko
「映画に逢いたい!」朝日映劇
おまけのオフショット。