■ユーロ圏のソブリン・リスクとリパトリ(外貨建て資産売却・円買い)で円高に振れる
ドル・円は、9月末に向けた本邦機関投資家からのリパトリ(外貨建て資産売却・円買い)絡みの円買い、ギリシャやスペインのソブリン・リスク回避の円買いで、一時77円44銭までドル安・円高が進んだ。ただし、週末前にドルを買い戻す動きがみられたことから、ドルは一時78円台前半まで戻す場面もあった。取引レンジは、77円44銭から78円15銭となった。
■9月の日銀短観と9月の米国雇用統計に注目
今後のドル・円は、10月1日に発表される9月の日銀短観での景況感悪化度合い次第では、4-5日に開催される日本銀行金融政策決定会合で追加緩和政策が決定される可能性、5日に発表される米国9月の雇用統計次第では、連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和第3弾(QE3)の増額観測などに警戒する展開となる。ドル・円が76円台に下落した場合は、国際通貨基金(IMF)が容認している日本政府・日本銀行による円売り介入が実施される可能性が高まる。
■9月日銀短観での景況感悪化懸念(1日)
9月の日銀短観は、歴史的な円高水準、中国経済の減速懸念から、景況感の悪化が予想されている。予想通りの悪化ならば、ドル・円相場への影響は無いと予想されるが、予想以上に悪化していた場合は、日本銀行金融政策決定会合での追加緩和期待が高まることで、ドル・円相場は下げ渋る展開が予想される。
■中国政府の景気刺激策発表の可能性(1日)
中国政府が1日に景気刺激策を発表するのではないかとの思惑から、上海株式市場は上昇、中国人民元相場も強含みに推移している。もし大規模な景気刺激策が発表された場合、リスク選好の円売りとなることが予想される。
■日本銀行金融政策決定会合(4-5日)
日本銀行金融政策決定会合では、9月に追加緩和を実施したばかりだが、9月の日銀短観での景況感の悪化懸念、中国経済の減速懸念、為替相場での円高推移を受けて、追加緩和策が打ち出される可能性に警戒する展開となる。
■米国9月の雇用統計(5日)
米国の9月の雇用統計は、失業率が8.2%(8月8.1%)、非農業部門雇用者数は11.1万人の増加(8月+9.6万人)と予想されている。米国の雇用情勢が大幅に悪化した場合は、23-24日のFOMCでのQE3の増額観測が高まることで、ドル売り要因となる。