ブックチャレンジ③ 3回目です。

 

今日ご紹介したいのは、

Norwegian Wood 

村上春樹 『ノルウェイの森』

 

見栄をはって(笑) 英語版です。ウインク

 

 

 

日本語版も持ってたはずなんですけどね、どっかいっちゃった。

 

 

 

 

 

日本語版が出版されたのが1987年。

上下巻、赤と緑のクリスマスカラーがセットになってましたね。

出版されてすぐに読みました。

 

この年のクリスマスには「クリスマスプレゼントとしてよく売れた」と記憶しています。

バブル時代の象徴のような。

 

私はもともと、村上春樹の 短編小説 『蛍』 

 

 

の余韻がたまらなく好きだったので、

この長編小説を読んだときは、

「せっかく余韻を楽しんでいたのに、全部語られてしまった」

的なちょっとしたガッカリ感を覚えました。

 

音楽に例えるなら、

短いけれど、素敵なフレーズを与えらえて、

「ここから先、好きに膨らませて作曲していいよ」

って言われていたから自分なりに楽しんでいたのに、

できあがった立派な交響曲を聞かされてしまった、みたいな。。。

(この比喩、わかりにくい?)

 

『蛍』ほうが ドビュッシーのピアノ小品曲みたいな斬新な自由さがあって好きだったのですが・・・音譜

 

なぜか『ノルウェイの森』 爆発的に売れましたね。

 

あれは装丁デザインとタイトルのマーケティング勝ちだったのでは?と思ったりします。

あの小説の中身をほんとに心から堪能した人って、どれほどいたのかなあ?と。

 

当時の私は、結婚したばかり。新婚ムード延長線にいたものの、

不安定な自分と、不明瞭な世界との関わり方がよくつかめず、

自分が存在する意味や、愛し愛される実感がよくわからない、迷える子羊ちゃんでした。

 

村上さんが描こうとしている世界とは少し違ったのかもしれないけれど、

無言のまま自らの命を絶っていく若者たちと、取り残されて自分の中の何かが死んでいきながらも生きていく主人公の気持ちに、ふんわりとクロスオーバーするものを感じていました。

 

それから、12年後。

デンマーク人の夫と再婚しました。クラッカー

 

結婚を決める前に一緒に過ごしたのはほんの1週間。

(まいど結婚は電撃です。待てない性格)

お互いのこと、ほとんど知らずに結婚しました。

 

 

だから、結婚してからしばらくの間は、ずっと一緒に過ごして、お互いの自己紹介に時間をかけました。

 

そのとき、夫と一緒に「読み聞かせ」ならぬ、「音読」しあって読んだのが、この本でした。

ノルウェイの森、英語版。

 

 

 

 

寝物語ですね(笑)ラブラブ

 

毎晩、交代交代に音読してはストーリーを追って、その感想や関連した思い出なんかを延々話し合ったのが、懐かしい思い出です。

 

二人とも英語力あまりなかったから、単語の発音や意味を辞書で調べながら・・・

 

文法力は私のほうがあるけど、イディオムなど文章の意味を推測するのは彼のほうが得意で。

 

夫は、小林書店の娘、緑のファン

緑色が似合わない緑ちゃん。

私の性格に重ね合わせていたみたいです(笑)

 

ワタナベと直子の湿っぽいストーリーに、ドライな緑が登場したことで、この小説、受け入れ層がぐーっと増えた気がしませんか(笑)。

 

関係ないけど、

女子高で出る大量の使用済生理用品を燃やす煙のシーンは、

女子大時代に住んだ大山寮を彷彿させてくれます・・・

 

*****

 

ところで、タイトルの『ノルウェイの森』は、ご存知のとおり、

ビートルズの曲のタイトルなんですけど、

これ誤訳なんですよね。

 

「森」っていうから、こんなイメージだったんだけど

 

 

 

ビートルズの歌詞聞いて、「あれ?」と思った。

 

Norwegian Woods だったら、「森」だけど。

 

 

 

Norwegian Wood って、ノルウェー産の木 なのよね。

木材、あるいは 薪。

 

 

とか

 

 

みたいな。

 

ビートルズの歌詞の解釈としては、いろいろ意見があるようですが、

村上春樹の小説としては、まあ、大勢に影響はなさそうですね。

 


久しぶりに読んでみたら、

村上ワールドにタイムトリップしてしまいました・・・

 

英語訳なのに、村上節が伝わってくるのが、またすごい。