昨日は私の誕生日、今日は母の日です。

 

そこで、私を生んで育ててくれた母に ちなんだ本 をご紹介したいと思います。

 

その本はなんと、フレグランスジャーナル社

『大地のエネルギーで癒す クレイセラピー』

(著書 福島麻紀子) です。

 

そーです、私の著書。ウインク

 

上梓した本は今まで3冊あるのですが、母の日の今日

改めて手にとったこの本が、母のことを思い出させてくれました。

 

クレイセラピーとは何の関係もないのですが・・・

なぜクレイセラピー本が、母の思い出なのか?

 

 

 

わたしの母は9年前に亡くなっています。

 

亡くなる2年ほど前に出版されたのが、この「クレイセラピー」本でした。

 

発売ほやほやの本を実家に持っていって母に見せたら

ページをパラパラをめくってはしばらく眺め、

母は、こう つぶやきました。

 

「はあ・・・いつのまに こんなに えらくなっちゃったんだろうねえ…」

 

たかが著書が出版されたくらいで、「偉く」なったわけはないし、

そもそもその前に2冊出版されてるし、

 

なに大げさなこと言ってるんだろう?

 

と思ったのですが、

 

同時に、そのとき初めて、

「母が母としての仕事(=子育て)を認めた」!?

ということに気づきました。

 

 

それまでの母は、私が「こんなんなっちゃった」のを、自分の「育て方」のせいだと思いこんで

自身を責めていたんです。

 

*****

 

私が1歳のとき、両親は東京から田舎に引っ越してきました。

父は遠距離通勤だし、まわりに友だちはいないしで、一人っ子の私はいつも母と二人きりで過ごしました。

(私は一人遊びが好きなので、寂しいと思ったことはありません。今でも一人が好き音譜

 

幼稚園入園前の健康診断で、お医者さんの質問を無視し続けたので、

「知恵遅れなのでは?」と言われたそうです。

 

今思えば、おそらく「自閉症スペクトラム」入っていたかも…と思います。

一種の「コミュ障」でした。

両親以外の他人を知らなかったので、無理もないですが。

 

母は社会性が育っていないことを心配して、他人と交わえる機会を作るよう、私をあちこち連れて歩きました。

 

もっと積極性、自主性のある子に育ってほしい。

 

と母は願っていたようです。

 

成長するにつれ、生活には困らない程度の社会性は身についたし、コミュニケーションもふつうに出来るようになりました。

 

でも、私はどうしても内面に興味が向いてしまうし、自分の内の声を抑えて行動することができません!!

 

なので、母からすると、とっぴょーしもないワガママな行動 と映るらしい。

 

それは大人になってからも同じで、

たとえば、勝手に大学寮出てアパート借りちゃうとか、勝手に離婚しちゃうとか、会社辞めちゃうとか、オーストラリアに行っちゃうとか、いきなりガイジンと結婚するとか。爆  笑

 

わたしのなかでは、すべて筋が通っていて、まっとーなことをしているだけなのですが、母から見ると「あちゃ~、またやらかした~」と思うらしい。

 

そして、その責任は母自身にある、と。

 

「私の育て方がいけなかったんだねえ」

 

と、ことあるごとに嘆いていました。

 

「自主性のある子に育てたいと思ったら、こんなんなっちゃった…」

 

と、自分の「子育て」を「責めて」いました。

 

母が責めるのは私ではなく、母自身なので、

まあ、私には関係ないといえば関係ないのですが、

私が私らしく生きていると、母をガッカリさせるらしい。ショボーン

 

つまりは、母は「ありのままのわたし」を認めていなかったわけですね。

 

*****

 

20年ほど前、双子の娘たちが赤ちゃんだった頃、両親はよくシドニーまで子育ての手伝いに来てくれていました。

 

孫の世話をする母

 

そんなとき、何がキッカケだったのか覚えていませんが、

母がまた例によって

「私の育て方が悪かったから、こんな子(って私のこと)に育っちゃったんだね・・・」

と嘆きはじめたので、

 

思っていたことを、そのまま口にしちゃいました。

 

母のいつもの嘆きに、私が口を挟んだ、初めてのコメントでした。

 

「あのさあ、おかあさん。

 私がこんなんなっちゃったのは、おかあさんのせいじゃないから。

 私は自分でこうなりたくて、なっているんだから。

 おかあさんの育て方の問題じゃないよ。」

 

母はハッとして、口をつぐみました。

 

*****

 

それから母の嘆きは、パッタリと止まりました。

あれ以来、一度も聞いていません。

 

そして8年後、「クレイセラピー本」を眺めた日の、母の一言です。

 

「こんなにえらくなっちゃった」

 

という言葉にこめられた意味は、

 

「母として、私の子育ては間違っていなかった」

 

という自己肯定だったんですね。

 

母にとって、これは今世でのテーマだったのかもしれません。

 

自分を、他者を、ありのままに認めること。

 

*****

 

母親業をやっていると、

つい自分の育て方、母としての自己評価をしてしまいたくなりますが、

こどもはこどもの魂まるごと認めていたら、

勝手に育っていくものと思います。

 

 

おかあさん、ありがとう。

おかあさんのおかげで、

わたしは「こんなんなっちゃった」わたしのことを

誇りに思っています。

 

 

今日の投稿とは何の関係もありませんが、そんな私が書いたクレイセラピーの本にご興味あったら、こちらをどうぞ↓
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フレグランスジャーナル社

『大地のエネルギーで癒す クレイセラピー』

(著書 福島麻紀子)