日本政府が各世帯に布マスク2枚を配布してくれるんですね
たしかに需要抑制(ドラッグストアの列を減らせば感染予防にもなるし)には有効ですが、
果たして、布マスクに感染予防効果はあるのでしょうか?
ウイルスのサイズはとても小さいので、N95 や P2規格のマスクを除けば、ウイルスはマスクフィルターを通り抜けできます。
でも、飛沫を直接浴びるリスクや、ウイルスを触った手で顔を触ってしまうのを避ける効果などはあるんじゃないか?と言われています。
その一方、マスクのフィルター・サイズがウイルスよりも大きくても、ウイルスはちゃんと捕まえられるよ、という説もあります。
たとえば、日本エアロゾル学会では、
①慣性衝突、②さえぎり、 ③ブラウン拡散 という3つの仕組みで、細長い繊維の表面に(ウイルスなどの小さな)粒子を付着させて捕集する、と説明しています。
https://www.jaast.jp/new/covid-19_seimei_JAAST_20200327.pdf
こちらの学会さんでは、それよりもマスクをしたときの隙間からの漏れのほうが影響が大きい、と指摘しています。
また、こんな研究もあります。
布マスク、サージカルマスク(医療用の不織布マスク)、N95マスクで、粒子の遮断率を比較実験したデータです。
※上記サイトから、実験結果の画像をお借りしました。
●外からのウイルス侵入に対しては、
布マスクで 3分の2を遮断、
サージカルマスクで 4分の3を遮断、
N95マスクは 99%遮断
●自分がウイルス持ちで咳をした場合、
外にウイルスを漏らしてしまうリスクは
布マスクだと 9割 (ほとんど漏れちゃう)
サージカルマスクは 半分漏れる
N95マスクは 3割漏れる
このデータを見る限り
「マスクは、感染者につけるより、健康な人が予防としてつけるほうが効果が高い」
と言えそうですね。。。
他にもさまざまな研究がなされていることと思います。
布マスクの感染予防力は完全とはいえないけれど、
なにもしていないよりはマシ
ということは言えそうです。
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アメリカではつい最近まで「マスクは医療従事者と病気の人ためのもの。健康な人はマスクするな」という方針でした。
が、いろんな研究から「健康な人もマスクをしたほうが感染予防につながる」というデータが積み重なってきて、方向転換したようですね。
私が住むオーストラリアでは、国の方針として
「健康な人はマスクする必要なし」
という主張を通しています。
その理由として
・医療現場にマスクが行き渡っていない。医療従事者の感染を予防することが最も重要である。
・マスクの感染予防効果は完璧ではないのに、マスクをすることで「安全なような気がして」しまい、油断してしまうほうが怖い。
・マスクの正しい付け方、外し方を知らないと、かえってウイルス感染を広げかねない。
といった意見が聞かれます。
これ・・・ もちろん正論もあるけれど
「マスクをつけるという文化がない国」の感覚なんでしょうね~。
たしかに医療従事者にマスクを届けることは最重要ですが、
布製でもなんでも、一般の健康な人もマスクをつけることで
少しでも感染リスクを減らせるなら、
絶対つけたほうがいい!
と、私は思います。
日本在住のみなさん、布マスク ありがたくいただいて、
どうぞご活用くださいね。
隙間のないよう、しっかり装着するのがポイントです!
そして、毎日しっかり【除菌】してくださいね!
↑ここが最も重要
※より確実で、お手軽なマスクの消毒法、除菌法はこちらで紹介しています。