○音痴のほとんどは、耳のトレーニング不足
音痴と言うのは、一般的には音程やリズムを正しく表現できない人のことをいいます。
歌うということは、自分が出した声を自分で聞きながら大脳に記憶して、これを必要なときに何度も発声器官を通じて再生するわけです。つまり、音と音の流れの記憶力がいるのです。
ですから、本当は、すぐにできることではないのです。
耳から入れてイメージをもち、声で再現する経験の繰り返しなしには誰も歌えないのです。耳に厳しいオーケストラの指揮者でも、かならずしも安定した歌を歌えないのは、そのためです。聞くのと歌うのは、違うのです。
トレーニングをしないですぐにうまく歌える人は、小さい頃からどこかで必ずこういうことを知らず知らずのうちに声で発しては正してきたわけです。
ですから、音痴だと思っている人でも、慣れの違いからの差にすぎません。充分な訓練さえすれば、誰でも正確に歌えるようになるのです。
ほとんどの人は、そこまでやっていないだけなのです。あなたの話すことばのイントネーションが、まわりに理解できないほどおかしくなければ、耳も声も問題ありません。