○基本的な考え方
ここでブレスヴォイストレーニングの声づくりに関する、最も基本的な考え方を述べておきましょう。
ピアノの鍵盤の真ん中のド、これを中心に日常的な話声域(低い方のドを中心とします。だいたい、平均的な女性の中心ラシド、男性の中心ドレミ)を含んでいます。
この音を聞いて、男性は実際には、一オクターブ下のドを出しているわけです。(これは、声変わりで1オクターブ近く、出す声が低くなることで起きたことでしょう。)
低音←…[ソラシ ドレミ]ファソラシド レミファソラ…→高音
当初の目的として、話声域の半オクターブを中心とします。[ ]のところです。
そこで、大きな声でしっかりとシャウトできるまでにします。ここまでが、いわゆる外国人、あるいはベテラン俳優レベルの声といったところです。
しかし、ヴォーカリストは、声域として、一オクターブ半ほど必要となります。それは、これを最低の音として、高い方に伸ばしていくのです。
高い方の音に拡げつつ、できるだけ、同じところでしっかりとことばをシャウトできるポジションを取っていきます。音質、声質、音色を変えない、統一するのです。
およそ一オクターブの確保です。これがブレスヴォイストレーニングの第二段階です。