“発声で1オクターブ半出ると、1オクターブ半くらい歌える”と思われています。
しかし、ここでいう“発声”は、単に声がその音に届いているというだけの場合がほとんどです。
(カラオケなら、それで問題ありません)
ブレスヴォイストレーニングでは、発声を厳しくチェックします。
1音を完全に出せるなら、半オクターブに使え、1オクターブ発声で音がそろうなら、1オクターブ半で歌えるという考え方です。
たとえば、2オクターブで歌っている人でも、私がチェックすると、一音もまとまな声が出ていないことが、ほとんどです。しぜんで魅力的な音色が、伴っていないのです。
歌は、声だけで成り立つものではなく、声の完成度がなくとも、相当、カバーできます。声だけを聞かせられるわけではないからです。
声よりも声で何を創り出すかの方が大切なのです。
だからこそ、ヴォイストレーニングでは、しっかりと「完全に使える声」をめざしてがんばることが大切なのです。
※完全に使える声・・・声そのものとその使い方において、幅広く応用がきき、柔軟に対応できる声を理想とします。