造園業のアルバイトをして生活資金を確保しつつ、初出荷をして、何とか農家として歩き始めたという自覚を持っています。その中で、最近(というよりも半年位前から)よく思う事が「失敗してはいけない」という事です。作業中や運転中、よく「これは失敗できないなぁ」と思います。この「失敗」というのは、特段に栽培上での失敗ではなくて、営農する上での全面的な「失敗」です。勿論、先輩達から「失敗するな」と言われているのもありますが、自分なり腑に落ち始めたのです。
今の様に、農家として歩き始めるまでに、数え切れない程多くの方々にお世話になりました。その方達に何らかの形で恩返しが出来るとしたら、それは自分が成功する事だと思うのです。そして、その様な上の方達に対する目線と同時に、下から上がって来る人達(就農希望者)の夢をかなえる責任(大げさですが)があるんじゃないかと思うんです。やっぱり元気で営農している方が、希望が生まれると思うからです。とは言っても、あまり固くなるのはいけません。抜く所は抜いてやっていこうと思います。
「失敗」をしない為には、自分の決めた目標をやり遂げる事でしょうか。実は、農家レストランをつくりたいという夢を持っています。これは以前から抱いていた夢ですが、実際に畑をやり始めて、現在の生活を考えると、中々高い目標だと思っています。ここに辿り着く事で初めて「成功」なのか、そこに向かって頑張り続ける事が大事なのか、どちらか分かりませんが、目標自体をより明確にする必要はあると思います。
先日、ある経験をして「人間力(にんげんりょく)」という言葉が頭に浮かびました。以前、先輩が言っていた言葉ですが、営農する上で一つの肝になる言葉だと思う様になりました。引っ込み思案だったり、怯んでしまう事がありますが、それでは駄目です。というより生き残れない。「百姓」とはよく言ったものです。「百姓」という名称は歴史的にあまり良い言葉とは思いませんが、凄い力を持った単語です。
明日は池袋で「新・農業人フェア」に参加します。新規就農に御興味のある方達はぜひ参加すると良いです。居並ぶ農家様達の御話を聞くだけでも参考になりますし、自分が将来どの様な営農を目指すのか考えるきっかけになると思います。自分もそうでした。