宍道断層
2015年1月23日 NHKより
島根原子力発電所の近くにある活断層について中国電力が行った調査の結果などを確認するため、原子力規制委員会は、来月5日から2日間、現地調査を行うことになりました。
活断層の長さなどが焦点になっていて、現地調査の結果次第では審査が長期化する可能性もあり注目されます。

おととし12月に申請が出された島根原発2号機の審査では、原発の2キロ南側に存在する「宍道断層」という活断層の長さが焦点の1つになっています。
原子力規制委員会は活断層の長さを22キロとする中国電力の説明について、データが不足しているとして追加調査を指示していましたが、中国電力は、今月16日の審査会合で「調査したが、評価は変わらない」と報告しました。
これを受けて規制委員会は、来月5日から2日間、石渡明委員が現地調査を行うことを決めました。調査では、中国電力が地面を広い範囲で掘った断層の東の端とみられる周辺の地層の状況などを調べるほか、敷地内でも地層のデータなどを調べるということです。
現地調査の結果次第では審査が長期化する可能性もあり、注目されます。

2012年3月17・18日日本環境会議で、さよなら島根原発ネットワーク事務局の芦原康江さんがセッションに参加。”福島と同じ危険性を抱える島根原発・活断層による地震を考慮しなかった島根原発”ということで発言されていました。
以下、その内容の要約を紹介します。
”1981年に島根原発2号機の設置許可申請が行われたが、1980年には島根原発の南側に活断層の存在が指摘されていた。中国電力はこれを無視し、国の安全審査も中国電力の申請内容を鵜呑みにし、この活断層による地震を全く考慮しない原発建設を許可した。

しかし、1995年の兵庫県南部地震による神戸の壊滅的震災で、闇に葬られた「宍道断層」が再び脚光を浴びた。島根大学教授らによる調査の必要性を訴えるコメントとともに市民からも強く要求した。
1998年島根原発3号機建設の事前調査で、長さ8kmの活断層を中国電力はようやく認めたが、広島大学中田教授らによって中国電力は過少評価と批判がなされた。
2006年にはは、「これ以上東には活断層が続かない」と中国電力が言い切った松江市福原からさらに1Km東側で調査し、奈良時代の遺物を含む地層を切る活断層を確認。

中田教授らの調査で、中国電力は評価を覆されるたび再調査を繰り返し、ついに活断層は22Kmまで延長された。この活断層評価でも過少であり、島根半島を東西に横切り、両端は日本海に延長している可能性が高いとされ、地震の規模はM7.5程度になると推測される。
福島原発の全容が解明されない中、中国電力が言う「島根原発の耐震安全性は保たれる」保証はどこにもない。”

30数年前、知人に島根原発見学ツアーに誘われたことがあります。無料でお土産つきのような話だったかと…何となく気が乗らず参加しなかったことが悔やまれます。原発に無関心な層にどんな安全宣伝が行われたか?記憶に残ったかもと…
各地にある原発の地面の下に潜んでいる危険性は、人間が地球の動きをコントロールできないと謙虚に考え、避けるしかないと思います。
”地震・カミナリ・火事・オヤジ”は、日本に住む者が肝に銘ずべきご先祖様からの教訓なのだと!
青字はブログ担当者の記事