気血両虚 | 栃本天海堂薬局福島店のブログ

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最近の相談で気血両虚のタイプが比較的多くなっています。

漢方では春は「肝」の季節であり、自然界では「木」に例えられます。

これは肝というものを木がのびのびと幹が成長し、枝を伸ばしていく状態に例えられ、春になると冬の間に貯蔵していた腎精が肝の疏泄の働きにより、気血水として身体の隅々まで行き渡るようになります。

このとき、蓄えていたものが水毒であれば花粉症などの症状が現れますし、疏泄が強すぎる場合はめまいなどの症状が現れることもあります。

また、冬の間に腎精の蓄えがあまりできていなかったり、ストレスや疲労が溜まっていたりすることで脾の弱りがあると、肝の疏泄を行うにあたって栄養(気血水)不足となり、めまいやふらつき、血圧の上昇、耳鳴り、のぼせ、突発性難聴、不眠、ドライアイなどの症状が出てきます。

この場合、自然界で例えると「木」を支える土壌である「土」が充実していないとしっかりと木を支えられず、木にも十分な栄養が行き届きません。

脾は自然界では「土」に例えられ、脾を補うことで「土」の栄養(気血水)が充填され、「木」(肝)がその栄養(気血水)を隅々まで運ぶことで、気血水を全身を巡らせることが可能となります。

また、気血水は肝の疏泄によりどんどん消費されていきますので、元々蓄えが少ない場合はすぐに栄養不足となってしまいます。

つまり、元々脾虚があると冒頭にあります気血両虚の状態となってしまいますので、この時期は脾虚の方にはしっかりと脾のサポートを行うことが重要であると同時に肝の疏泄を調節していくことが重要です。