幼稚園くらいのお子さんで、先日熱中症疑いで小児科を受診したが、風邪か熱中症かはっきりしないため、とりあえずの漢方薬を渡されたところ、本当に症状にあっているのかと母親が疑問を持たれ、当薬局に相談に来られました。
現在発汗はないが、熱は高く、皮膚に触ると熱感が込み上がってくる感触で、許可を得て脈を診せてもらうと脈は速くて力はそこそこありました。口渇はありアイスを食べたがり、食欲は正常とのこと。疲れ切っているのかうとうとしている状態でした。
症状を全体的にみて、風寒邪もしくは風熱邪のものとは思えず、内熱が亢進しているものと判断。
小児科からもらった漢方薬は太陽少陽の病位を治療するもので、確かにお子さんの発熱には少陽病の薬方がよく効くが、食欲があり、他の症状からも少陽よりも陽明に病位があるとして、陽明肌肉の熱を冷まし、津液を補い、補気の作用も兼ね備える白虎加人参湯をお渡ししました。
翌日、お電話があり、一回の服用で発汗し、解熱したとのことでした。
すっかり元気にされているそうなので、残りは服用せず、消化の良いものと水分の補給で様子を見ていただくようお話しました。