丹参について | 栃本天海堂薬局福島店のブログ

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朝晩と涼しくなり、過ごしやすい季節になりました。

夏の暑い季節から涼しい秋の季節で、食欲も旺盛になってきます。

秋は実りの季節で美味しい食べ物が多くなってくるので、どうしても食べすぎてしまうことがありがちです。

吸収された飲食物は血中を通って全身に栄養を行き渡らせますが、このとき、余剰の栄養物が血中に溢れていると、血管内に様々な支障をきたす可能性があります。

このような状態を瘀血(痰湿もあり)と漢方では言いますが、今回紹介する「丹参」はこの瘀血に対する生薬となります。

経方ではあまり馴染みのない生薬ではありますが、中医学では盛んに使用され、特に「冠心二号方」という方剤は狭心症の治療方剤として有名な処方です。

その「冠心二号方」の主薬となるのが「丹参」です。

「丹参」は神農本草経では上品にあり、気微寒、味苦とあります。

微寒により熱を冷ます性質と、味が苦であるため、主に血中に働き、中薬学では理血薬に分類され、活血化瘀の効能があるとされています。

また、神農本草経の記載で「寒熱積聚」、「破チョウ除瘕」とあり、様々な腫れ物や、その血熱を冷ます効能により「止煩満」に使用されます。

そして、非常に応用範囲の広い生薬であり、薬理試験では微小循環における血流改善の効果が報告されているため、駆瘀血を目標として様々な方剤に配合することが可能です。

当店ではこの「丹参」の配合された「冠元顆粒」を取り扱っており、様々な瘀血の改善に重宝しています。