これまでにいくつかの職場で働いては自主退職してきた。何かのヒントになるかもしれないのでそれらを振り返ってみたい。

 

・民間一般科病院

院長がドケチでナルシスト。とにかくカネを稼ぎたくて仕方ない感じだった。そのため職員は一般的な個々の業務に加え病院の評価のための業務、宣伝、イベント、勉強会、対外的な業務など次々に仕事を増やされていく。さらには患者獲得の責任を職員に厳しく追求するパワハラ行為まで横行している始末だ(病院の評判がそもそも悪く患者確保ができていないだけ)。しかし、肝心の待遇改善は全く無視。するすると言ってしない「するする改善詐欺」のブラック病院だった。

私は要求をキッチリこなし、「辞められたら困る」ところまで持って行った上でアッサリ辞めてやった。道端で院長に出会した際もガン無視してやった。いい歳した医師が「俺はここまで落ちぶれたのか…」と硬直した表情で立ち尽くす姿に思わず吹きそうになった。

 

・公的機関

公的機関とは名ばかりの地域内のコネで入り込んだ傲慢で品のないレベルの低い職場。仕事の技術や人柄ではなくコネを盾にするため本当にゴミばかりだった。役所の職員と不倫愛人関係にあるもの、入職当初の口約束で高額な給与を要求し続けるもの、政治家の後ろ盾がなければ仕事ができないもの、毎日遅刻してくる拒食症の職員など通常の職業生活から逸脱したマイノリティーの集まりだった。私はごく一般の職員(コネなしでハローワーク経由で入職)し、新人であるにも関わらずベテラン?上司以上の仕事を残業なしでこなしていたため常に妬みの対象にはなった。

「こいつは将来有望すぎる…」と。

しかし妬みイコール多大なる評価と知っていたので、マイペースで前へ前へと進んだ。やがて地域内でも仕事ぶりが目に止まるようになり、より待遇の良いヘッドハンティングの話が来たのでそれを機にアッサリ退職してやった。その時の後のない上司のオタオタとした慌てぶりにまたも吹いた。その数年後この機関は需要がなくなり閉鎖に追い込まれた。

 

・地域包括支援センター

その地域には全8ヶ所のセンターが存在していた。センター間での競争、三職種での競争、居宅や各サービス事業所、役所とのトラブルが絶えない典型的な「すぐに人と張り合ってしまう系マヌケ職員」の巣靴になっていた。職員の入れ替わりも激しかった。開設から10年以上なのにケアマネ実務経験のある職員がほとんどいないのだ。これで包括がうまくいくはずがない。そう言った意味では私のキャリア(ワーカー実務経験5年以上、居宅管理者経験5年以上、大学院卒など)と仕事ぶりと人柄は絶賛された。しかし給料が安かったのでアッサリ辞めてやった。その後その地域で私は仕事をしていたが研修にも相談にも対して協力せず都合のいいメリットのあるものだけ応じてやっている。この地域包括支援センターは職員を単なる駒(コマ)としか思っていないようで、センターとしての評価も全国で最下位の位置付けになっている。現在も中間管理職就任を拒否できない30代女子がバーンアウト寸前まで追い詰められ、文句ばかりで働かない50代以上のオバハンが平社員ポジションにぶら下がり続ける最悪のブラック環境を呈している。

 

・ど田舎の精神病院

とにかく田舎。医師を始めとにかく職員の来てがなく年中事務長が人集めに苦悩していた。にも関わらず院内のその体質は旧態依然としていて精神障害者を社会的入院させ収容施設がわりにしてもっぱら「入院料頼り」の経営能力しかなかった。収入のための作業療法、看護基準しかなく夢も希望もない精神病院だった。職員も職員で田舎で仕事が少ないので任用資格である准看護師の資格だけを取り、その後は適当にレクレーションもどきの簡単な精神科業務で給料もらえらば万々歳といった低レベルな職業観とやる気のなさでゴッソリ溢れていた。話と言えば酒とエロばかりで当然私はレベルが違ったので水と油の如く仲良くやれなかった。精神病院という場は他と比べ「力関係」で職場の統率を図ろうとする悪き傾向が見られるように感じる。ここはまさにそれに近いものがあり能力とは関係なく立場に縛られることが多かった。とにかくキチガイやバケモノのような傲慢無能系中間管理職、あるいはただ単に事務長にゴマを擦るだけの恥じしらず系中間管理職で固められており、救いようのないホームラン級のバカの集まりを感じた。

私は20代だったが在職中に国家資格2つとケアマネを取得(40代、50代の看護師のほとんどが試験で落ちた)し、医師からパソコンでのベータベース管理の技術を評価され、次は大学院進学を目論んでたので、その姿を事務長にシッカリ見せつけた上でアッサリ退職した。人材確保が極めて困難な病院であるにも関わらず一人で複数の資格を所持し、かつ、年齢も若く将来が長い私に「絶縁」されてしまうのだからいかにこの事務長が人事面で無能なのかお分かりいただけるであろう。私が退職し10数年経つが現在も福祉専門職の基盤となるシステムすらこの病院にはない。それどころかこのご時世に居宅支援が廃止、療養型病床が廃止と日々崩壊している。バカである。

 

ザッとこんな感じである。

総括していうと、

「能力主義や業績主義で評価をしなければいつまでも組織は安定しない」に尽きる。

要するに権限のあるトップがそのことから逃げているだけの話である。

突っ込んで言えばトップたるものがのほほんとしており、根拠もなく、

「大丈夫!どうにかなる!」

と言い聞かせて何もしないまま過ごした結果、有能な人材が次々に外へ流出して行ったということである。この時点でトップに相応しい能力がそもそもなかったということがわかる。ちなみに私は上述の職場のどこにおいても横柄な態度など取ったこともなく日々淡々と働いていただけである。

やはりそれなりの人材はVIP待遇にしてゴミのような職員の邪魔が入らないように仕事をしやすくさせるのが「人の使い方」というものであるに尽きるのである。